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東北大学 2024年度
理系数学 第5問

問題

を満たす実数に対し,

とおく。必要ならば,であること,および,自然対数の底を満たすことを証明なしで用いてもよい。

(1) とおくとき,関数 を求めよ。

(2) (1)で求めた関数に対し,を満たす2以上の実数がただ1つ存在することを示せ。

(3) 関数 の増減と極限を調べ, のグラフの概形を平面上に描け。ただし,(2)のを用いてよい。グラフの凹凸は調べなくてよい。

(4) を満たす整数の組に対して,等式

が成り立つとする。このような組をすべて求めよ。

出典:東北大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問

方針

解法1(単調性と素因数分解)

(1)は商の微分でを計算し,指定された分母に合わせてを読む。(2)はから以後で単調減少すること,かつであることを示す。(3)はの符号をの符号で決める。(4)は与式をに変形し,からを示してを除く。残るは,両辺が同じ素因数だけを持つことと指数の倍数条件で絞り込む。

別解(単峰性と整数点の値を比較する)

(1)〜(3)で が最大点 の左右で厳密に単調であることを使う。(4)では を示し、左側の候補 を関数値の厳密比較だけで処理する。

解答

解法1(単調性と素因数分解)

(1)

である。商の微分より である。分母をにそろえると である。したがって である。

(2)

(1)で求めた を微分する。すると

である。のときなのでであり,ではより だから である。したがってで単調減少である。

また である。一方,とおくとであり,のときである。よって となり,よりである。したがって,中間値の考え方と単調性により, を満たす以上の実数はただ1つ存在する。

(3)

では であるから,の符号はの符号と一致する。(2)より,で正,で0,で負である。したがって し,で最大値をとる。

また である。さらにとおくと であり,問題文で与えられた極限から である。ではなのでである。したがってグラフはから増加し,で最大となり,その後は軸の上側からに近づく形である。

(4)

与式 の両辺の自然対数をとると である。は正で,だから,両辺をで割って となる。すなわち である。

まずはありえないことを示す。よりであるから である。かつは単調減少なので,となる を満たす。したがってならであり,で減少する。よって となって,に反する。したがって だけを調べればよい。

のとき,与式は である。ならなので不可能である。

のとき, である。右辺が3乗であり,左辺は素数3だけからなるので,は3の倍数で,かつは3のべきでなければならない。とおくと より である。すなわち である。よりである。では となり成立するので,である。では,である。さらになら,なので,帰納的にすべてので等号は成り立たない。したがってからは を得る。

のとき, である。したがっては4の倍数であり,とおくと である。すなわち である。よりであるが, である。ならなので,帰納的に以後も等号は成り立たない。よってでは解はない。

のとき, である。よってとおくと である。よりであるが, である。ならなので,帰納的に以後も等号は成り立たない。よってでも解はない。

以上より,求める組は である。

【グラフの概形】

東北大学 2024年度 第5問の図1

で増加し、 で減少して に近づく。

別解(単峰性と整数点の値を比較する)

(1)

(2)

したがって で減少し、零点 はただ1つである。

(3)

で増加し、 で減少する。また である。

(4)

である。実際 から 、ゆえに である。また から 、したがって であり、 である。よって

かつ なら、厳密単調性から が必要である。したがって左側の整数候補は に限られる。

では だが では なので不可能である。

では

で、 で厳密に減少するから、右側で同じ値をとる整数は だけである。

が左側にある場合は であり、右側の整数は である。一方

であり、 だから実際に である。右側では減少するため となり不可能である。

よって求める組は のみである。