方針
(1) は商の微分でを計算し,指定された分母に合わせてを読む。(2)はからが以後で単調減少すること,かつであることを示す。(3)はの符号をの符号で決める。(4)は与式をに変形し,からを示してを除く。残るは,両辺が同じ素因数だけを持つことと指数の倍数条件で絞り込む。
解答
(1) である。商の微分より である。分母をにそろえると である。したがって である。
(2)
(1)で求めた を微分する。するとである。のときなのでであり,ではより だから である。したがってはで単調減少である。
また である。一方,とおくとであり,のときである。よって となり,よりである。したがって,中間値の考え方と単調性により, を満たす以上の実数はただ1つ存在する。
(3)
では であるから,の符号はの符号と一致する。(2)より,はで正,で0,で負である。したがっては し,で最大値をとる。
また である。さらにとおくと であり,問題文で与えられた極限から である。ではなのでである。したがってグラフはから増加し,で最大となり,その後は軸の上側からに近づく形である。
(4)
与式 の両辺の自然対数をとると である。は正で,だから,両辺をで割って となる。すなわち である。
まずはありえないことを示す。よりであるから である。かつは単調減少なので,となるは を満たす。したがってならであり,はで減少する。よって となって,に反する。したがって だけを調べればよい。
のとき,与式は である。ならなので不可能である。
のとき, である。右辺が3乗であり,左辺は素数3だけからなるので,は3の倍数で,かつは3のべきでなければならない。とおくと より である。すなわち である。よりである。では となり成立するので,である。では,でである。さらになら,なので,帰納的にすべてので等号は成り立たない。したがってからは を得る。
のとき, である。したがっては4の倍数であり,とおくと である。すなわち である。よりであるが,で である。ならなので,帰納的に以後も等号は成り立たない。よってでは解はない。
のとき, である。よってとおくと である。よりであるが,で である。ならなので,帰納的に以後も等号は成り立たない。よってでも解はない。
以上より,求める組は である。
【グラフの概形】
は で増加し、 で減少して に近づく。
別解
別解(単峰性と整数点の値を比較する)
方針
(1) 〜(3)で が最大点 の左右で厳密に単調であることを使う。(4)では を示し、左側の候補 を関数値の厳密比較だけで処理する。
解答
(1) (2) したがって は で減少し、零点 はただ1つである。
(3) は で増加し、 で減少する。また 、 で 、 である。
(4) である。実際 から 、ゆえに である。また と から 、したがって であり、 である。よって かつ なら、厳密単調性から が必要である。したがって左側の整数候補は に限られる。
では だが では なので不可能である。
では で、 は で厳密に減少するから、右側で同じ値をとる整数は だけである。
が左側にある場合は であり、右側の整数は である。一方であり、 だから実際に である。右側では減少するため となり不可能である。
よって求める組は のみである。
総評
【公式出題意図・講評との対応】 微分によるグラフ考察を整数方程式へ応用する問題である。公式講評では(1)〜(3)に多くの受験生が着手した一方、中間値の定理の使い方や増減表が不十分な答案があり、(4)を全場合について説明できた答案は少なかった。本解説は零点の存在と一意性を分け、(4)の候補排除を帰納法で厳密化した。
難度7、計算量6、想定時間28分。標準解は素因数分解、別解は単峰性と を利用する。どちらも「これ以後は増え方が大きい」とだけ述べず、単調性または帰納不等式で候補が尽きることを示す。
【独立検算】 の零点を数値的に挟み、、 を確認した。整数 を厳密整数演算で走査し、解が のみであることも確認した。