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東北大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

aを実数とし,関数f(x)を次のように定める。f(x)=x4+4a3x3+(a+2)x2このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 関数f(x)が極大値をもつようなaのとり得る値の範囲を求めよ。

(2) 関数f(x)x=0で極大値をもつようなaのとり得る値の範囲を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

微分関数 増減表微分による最大最小、場合分け

方針

まず f(x)=2x{2x2+2ax+a+2} と因数分解する。極大値をもつかどうかは,導関数がどこかで + から に変わるかで判定する。2次式 h(x)=2x2+2ax+a+2 の判別式,根の符号,および例外 a=2 を分けて符号表を作る。(2) は f(x)=x2{x2+(4a/3)x+a+2} なので,x=0 近くで x2 に掛かる係数 a+2 が負なら極大,0以上なら極大でないと判定する。

解答

(1) f(x)=x4+4a3x3+(a+2)x2 より f(x)=4x3+4ax2+2(a+2)x=2x{2x2+2ax+a+2} である。ここで h(x)=2x2+2ax+a+2 とおく。h(x) の判別式を D とすると D=(2a)242(a+2)=4(a22a4) である。したがって h(x) が異なる2つの実数解をもつのは a22a4>0 すなわち a<15,1+5<a のときである。

まず 15a1+5 のとき,h(x)0 である。したがって f(x)=2xh(x) の符号は基本的に x の符号と同じであり,x=0 では から + に変わるか,符号を変えない。よって極大値は生じない。

次に a>1+5 のときを考える。このとき a+2>0,2つの根の和は a<0,積は (a+2)/2>0 であるから,h(x)=0 の2つの根はいずれも負である。小さい方から r1<r2<0 とすると,h(x)(r1,r2) で負,その外で正である。x<0 では 2x<0 だから,f(x)r2 の前後で + から に変わる。よって極大値をもつ。

次に a<15 のときを考える。ここでは h(x) は異なる2つの実数解をもつ。さらに a=2 の場合は f(x)=2x(2x24x)=4x2(x2) である。このとき x=0 では符号が変わらず,x=2 では から + に変わるので,極大値をもたない。

一方,a<15 かつ a2 のときは,次のように符号変化が生じる。a<2 なら h(0)=a+2<0 なので,x=0 の左側で f(x)>0,右側で f(x)<0 となり,x=0 で極大となる。2<a<15 なら h(0)=a+2>0 で,h(x)=0 の2根はいずれも正であるため,小さい方の根で f(x)+ から に変わる。よって極大値をもつ。

以上より,求める範囲は a<15 (a2),1+5<a である。

場合分けを表にまとめると次のようになる。a の範囲h(x)=0 の根の配置極大の有無a<2負と正に1根ずつx=0 で極大a=20,2(ただし 0 は重複)なし2<a<15正の2根小さい根で極大15a1+5相異なる2実根なしなし1+5<a負の2根大きい根で極大ここで各行の条件は「かつ」で結ばれ、極大が存在する行どうしは「または」で結ばれる。

(2) f(x)=x2{x2+4a3x+a+2} である。x=0 での値は f(0)=0 である。x=0 の近くでは,中括弧の中は a+2 に近い。

もし a+2<0 なら,x=0 に十分近い x0 について x2+4a3x+a+2<0 となる。したがって f(x)<0=f(0) となり,x=0 で極大値をもつ。

もし a+2>0 なら,x=0 の近くで中括弧の中は正であり,f(x)>0=f(0) となるので極大ではない。また a=2 のとき f(x)=x483x3=x3(x83) であり,x<0x=0 に近いとき f(x)>0=f(0) となるので,やはり極大ではない。

したがって求める範囲は a<2 である。

別解

解法2(極値条件を局所展開で確認)

方針

(1)f(x)=2xh(x) の判別式と根の符号を表で整理する。(2) は x=0 近傍の最低次項 x2(a+2) を見て判定し、境界 a=2 だけを三次項で別に調べる。

解答

(1) f(x)=2x{2x2+2ax+a+2}=2xh(x)とおく。h が相異なる2実根をもつ条件はa<15またはa>1+5である。根の和は a、積は (a+2)/2 なので、a<2 では2根は異符号、2<a<15 では2根はともに正、a>1+5 では2根はともに負である。2x の符号も合わせると、それぞれ x=0、正の小さい根、負の大きい根で f が正から負へ変わる。

ただし a=2 ではf(x)=4x2(x2)となり、x=0 では符号が変わらず、x=2 では負から正へ変わるだけなので極大はない。したがってa<15 (a2)またはa>1+5である。

(2) f(x)=x2(a+2+4a3x+x2)である。a<2 なら括弧内は x=0 の近くで負なので、x0 に対して f(x)<f(0)=0 となり極大である。a>2 なら逆に正となり極小側なので極大ではない。

境界 a=2 ではf(x)=x3(x83).x<0 で0に十分近いと f(x)>0=f(0) だから極大ではない。よってa<2である。これは f(0)=2(a+2)a2 を判定し、境界だけ直接確認する方法と同じ結論である。

総評

難度7、計算量6、想定時間25分。公式の出題意図は、微分の基本事項と4次関数のグラフを、論理記号を含め正確に扱うことにある。判別式だけでは極大の有無は決まらず、h(x)=2x2+2ax+a+2 の2根と0の位置を調べ、f が正から負へ変わる点を特定する。a=2x=0 が重複して符号変化しない例外である。公式講評が指摘する「かつ」と「または」を表で明示し、(2) は最低次項または二階導関数で判定した後、境界だけ三次項で確認する。

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出典: 東北大学 令和7年度一般選抜(前期日程)理系数学(公式問題・出題意図・講評)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。