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東北大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

1辺の長さが1の正五角形をKとする。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) Kの対角線の長さを求めよ。

(2) Kの周で囲まれた図形をPとする。
また,PKの外接円の中心の周りに各θだけ回転して得られる図形をPθとする。
PPθの共通部分の周の長さをlθとする。
θ0<θ<72の範囲を動くとき,
lθの最小値が25であることを示せ。

難易度8/ 10計算量6/ 10目安32

図形と方程式三角関数 図形的解釈三角比の利用対称性の利用不等式評価

方針

(1) は正五角形に2本の対角線を引き、相似から対角線 dd(d1)=1 を満たすことを丁寧に導く。(2) は2つの正五角形を中心から同距離 ρ にある10本の支持直線として捉え、隣り合う法線角の差から共通部分の各辺長と周長を表し、対称な回転角で最小になることを示す。

解答

(1)
正五角形を順に A,B,C,D,E とし、対角線 AC,BE の交点を F とする。位置関係は次の図のようになる。

対角線の長さを d とする。正五角形の内角は 108 で、二等辺三角形 ABCABE の底角はともに 36 である。この角度から ABCAFB は相似である。また BCF では CBF=BFC=72 なので、これらの対辺は等しく CF=BC=1 である。したがってAF=ACCF=d1.相似比よりACAB=ABAF,d1=1d1.よって d(d1)=1、すなわちd2d1=0.d>0 なのでd=1+52である。

(2)
正五角形の外接円の中心を O、内接円の半径を ρ とする。中心と辺の中点を結ぶ直角三角形で中心角の半分 36 を用いると12=ρtan36,ρ=12tan36である。

正五角形 P は、中心から距離 ρ にある5本の辺の内側の共通部分である。Pθ も同じ5本を θ だけ回したものである。例えば θ=36 では次のように辺の方向が交互に並ぶ。

0<θ<72 では10本の外向き法線方向が交互に並び、隣り合う方向の角度差はθ,72θ,θ,72θ, となる。中心から距離 ρ にある1辺について、左右の隣の法線との角度差を u,v とすると、垂線の足から両端までの長さはそれぞれ ρtan(u/2)ρtan(v/2) である。したがって各辺の長さはρ{tanu2+tanv2}.今回の10辺では u,vθ,72θ の組なのでlθ=10ρ{tanθ2+tan72θ2}.u=θ2,v=72θ2とおけば u+v=36 である。加法定理よりtanu+tanv=sin36cosucosv.またcosucosv=cos36+cos(uv)2cos36+12.したがってtanu+tanv2tan18,等号は u=v=18、すなわち θ=36 のときに成り立つ。よってlθ20ρtan18=10tan18tan36.(1) の対角線は、外接円の弦の長さの比から d=2cos36 でもある。したがってcos36=1+54.さらにtan36tan18=2sin18cos18cos18cos36sin18=2cos218cos36=1+cos36cos36=5.ゆえにlθ105=25.等号を与える θ=36 は指定範囲内にあるので、最小値は25である。

総評

難度8、計算量6、想定時間32分。公式の出題意図は、正五角形を題材に自分で解法を設定し、図形の対称性を数式へ移す力を測ることにある。(1) は数値だけでなく、相似する三角形と CF=1 を明示して d(d1)=1 を導く。(2) は共通部分を10本の支持直線で囲まれる接多角形と見れば、法線角の差が θ72θ で交互に現れる。加法定理で θ=36 の対称配置が最小と示し、最後の tan36/tan18=5 も (1) の対角線から省略せず導く。

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出典: 東北大学 令和7年度一般選抜(前期日程)理系数学(公式問題・出題意図・講評)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。