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東京大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

空間内に,3点P(1,12,0)
Q(1,12,0)
R(14,0,34)を頂点とする正3角形の板Sがある.
Sz軸のまわりに1回転させたとき,
Sが通過する点全体のつくる立体の体積を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安17

ベクトル積分 座標設定体積計算、計算整理

方針

高さ z で三角形の板を水平に切る。切り口は x=13z 上の線分で、その半幅は 12(14z/3) である。この線分を z 軸のまわりに回転すると、断面は外半径と内半径の差で表される環状の領域になる。断面積を z で積分する。

解答

高さ z で板 S を水平に切る。
頂点 P,Qz=0、頂点 Rz=34 にある。したがって 0z34 を考えればよい。

高さ z における切り口は、辺 RP, RQ を同じ比で切った線分である。z=0x=1z=3/4x=1/4 だから、その高さでの x 座標は x=13z である。また y 方向の半幅は、z=01/2、頂点 R0 になるので 12(14z3) である。
よって切り口はx=13z,12(14z3)y12(14z3)で表される。

この線分を z 軸のまわりに回転させる。高さ z での内半径は 13z であり、外半径の2乗は (13z)2+14(14z3)2 である。したがって断面積はπ[(13z)2+14(14z3)2(13z)2]すなわち π4(14z3)2 である。

よって体積は03/4π4(14z3)2dzである。u=14z/3 とおけば dz=34du なので03/4π4(14z3)2dz=π43401u2du=3π48である。

線分の位置に依らず、円環の面積は半幅の2乗だけで決まる

別解

解法2

方針

各高さの水平線分を回転してできる円環の面積を求めると、
z 軸から線分までの距離が相殺され、線分の半幅だけで決まる。
その面積は、相似に縮む円板の面積と一致する。断面積の一致を
積分に用い、同じ高さと底面半径をもつ円錐の体積へ置き換える。

解答

板の高さはH=34である。高さ z における水平な切り口は、ある正の
x=xz 上にある線分で、その y 方向の半幅を hz
とする。相似比からhz=12(1zH).この線分を z 軸のまわりに回すと、内半径 xz
外半径 xz2+hz2 の円環になる。したがって
断面積はπ{(xz2+hz2)xz2}=πhz2.これは、高さ H、底面半径 12 の直円錐を
同じ高さで切った円板の面積と一致する。各高さで断面積が等しい
ので、それを高さについて積分した体積も等しい。

したがって体積は13π(12)234=3π48.

総評

水平断面で処理する回転体問題。目安時間は17分。切り口は円板ではなく、z 軸から離れた位置にある線分なので、回転後の断面は環状になる。ただし内外半径の差を取ると x の項が消え、y 方向の半幅だけで断面積が決まる。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 東京大学 1984年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。