方針
まず , を確認し、各 が で割り切れることを示す。逆向きは、 の最高次係数が であることを使って の高い次数から順に消去し、最後に1次以下で で割り切れる多項式は0だけであることを使う。ii) はさらに を加え、 を用いる。
解答
i)
まず について である。また より である。したがって各 は で割り切れる。
よって と表されるなら、 も で割り切れる。
逆に、 が 次以下の多項式で で割り切れるとする。 の最高次の項は であるから、 の の係数を消すように を選べる。次に の最高次の項は であるから、残った の係数を消すように を選べる。
この操作を順に続けると、 が1次以下の多項式になるように を定められる。
ここで も各 も で割り切れるから、 も で割り切れる。しかし1次以下の多項式で で割り切れるものは零多項式だけである。したがって であり、 と表される。
以上で必要十分性が示された。
ii)
i) より、 で割り切れることは と表せることと同値である。
さらに で割り切れるためには、すでに が成り立っているので、 が必要十分である。
ここで だから である。したがって である。
よって が で割り切れるための条件は であり、これは と同値である。
高い次数から順に消去すると、余りは1次以下になる
別解
解法2
方針
と置いて二項展開する。各 は
のみを含み、 の係数は1である。
したがって、高い次数から順に項を消して
の倍数を表せる。3重因子の条件は
の係数が0であることになる。
解答
とおく。二項定理により特に は で割り切れ、最高次の
の係数は1である。
まずと表されれば、各項が の倍数なので も
で割り切れる。
逆に が で割り切れるならと表せる。 の の係数が1であるから、
適当な を引いて の項を消せる。
次に で の項を消し、同様に
まで続ければを得る。これで i) の必要十分性が示された。
上の二項展開から、 における の係数はである。したがってがさらに で割り切れるための必要十分条件は、
の係数が0、すなわちである。これで ii) も示された。
総評
多項式を高い次数から消去して表現する証明問題。目安時間は27分。十分性は ですぐ示せるが、必要性では の最高次係数が であることを使って構成する必要がある。ii) は3重に割り切れる条件を に直すと、係数条件が自然に出る。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。