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東京大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

四点ABCDを頂点とする四面体Tにおいて,各辺の長さがAB=x,AC=AD=BC=BD=5,CD=4であるとき,Tの体積Vを求めよ.
またこのような四面体が存在するようなxの範囲を求めよ.
またこの範囲でxを動かしたときの体積Vの最大値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

ベクトル図形と方程式 座標設定体積計算微分による最大最小

方針

線分 CD の中点を M とする。四つの辺が等しいことから A,BCD の垂直二等分面上にあり、AM=BM=21 となる。三角形 ABM を共通の底面とする二つの三角錐に分けて体積を求める。

解答

MCD の中点とする。AC=ADBC=BD より、A,B はともに CD の垂直二等分面上にある。したがってCM=DM=2,AM=BM=5222=21,かつ CD は平面 ABM に垂直である。

三角形 ABM がつぶれないための条件は0<x<221.このとき、M から AB へ下ろした垂線の長さは21x24=84x22である。四面体を、底面を三角形 ABM とする頂点 C,D の二つの三角錐に分けるとV=13(CM+DM)x284x22=x84x23.ここで9V2=x2(84x2)(x2+84x22)2=422.等号は x2=42 のときに成り立つ。よって0<x<221,V=x84x23,Vmax=14 (x=42).

別解

解法2(頂角を用いる)

方針

同じ中点 M を使い、θ=AMB とおく。二等辺三角形 ABM の面積を sinθ で表すと、四面体の体積は 14sinθ となり、存在範囲と最大値を同時に読める。

解答

MCD の中点とするとAM=BM=21,CM=DM=2,かつ CD平面 ABM である。θ=AMB とおけば、四面体が存在する条件は 0<θ<π である。

二等辺三角形 ABM からx=AB=221sinθ2,したがって 0<x<221 である。また[ABM]=1221sinθ.よって、頂点を C,D とする二つの三角錐の体積の和はV=13(2+2)[ABM]=14sinθ.さらにcosθ=12sin2θ2=1x242よりsinθ=x84x242.したがってV=x84x23.最大値は sinθ=1、すなわち θ=π/2 のときの 14 であり、そのとき x=42 である。

総評

難易度6、計算量5。目安時間は18分である。四つの等辺条件から A,B が線分 CD の垂直二等分面上にあると見抜くのが核心である。体積に行列式を持ち込む必要はなく、二つの三角錐へ分ければ高校範囲の三平方と面積だけで完結する。存在条件では等号を含めると四面体がつぶれるため、必ず 0<x<221 とする。

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出典: 東京大学 1986年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。