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東京大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

整数からなる数列{an}を漸化式a1=1,a2=3,an+2=3an+17an(n=1,2,)によって定める。

(1) anが偶数となることと,nが3の倍数となることは同値であることを示せ。

(2) anが10の倍数となるための条件を(1)と同様の形式で求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列整数 漸化式の変形、合同式、偶奇性、剰余分類

方針

(1) は2で割った余りを追い,隣り合う2項の余りの組が周期3で戻ることを示す。(2)では10の倍数であることを,2の倍数かつ5の倍数であることに分解する。5で割った余りも同じ漸化式から周期を持ち,初期の組 (1,3) に戻るところまで確認する。最後に n0(mod3)n0(mod4) を同時に満たす条件へまとめる。

解答

(1) an を2で割った余りを考える。3171(mod2) であるから,漸化式より an+2an+1+an(mod2) である。初期値は a11,a21(mod2) であるから a30,a41,a51(mod2) となる。ここで隣り合う2項の余りが (a4,a5)(1,1) となり,初期の組に戻る。したがって余りは 1,1,0,1,1,0, と周期3で繰り返す。

よって an が偶数n0(mod3) である。

(2)

10の倍数であるためには,2の倍数かつ5の倍数であることが必要十分である。(1)より,2の倍数である条件は n0(mod3) である。

次に5で割った余りを調べる。漸化式は an+23an+12an(mod5) である。初めから計算するとa11,a23,a333212(mod5), a432230(mod5) である。さらにa530221,a631203(mod5)となり,隣り合う2項の余りが初期の組 (1,3) に戻る。したがって5で割った余りは 1,3,2,0,1,3,2,0, と周期4で繰り返し,5ann0(mod4) である。

以上より an が10の倍数であるための必要十分条件は n0(mod3),n0(mod4) を同時に満たすことである。34 は互いに素なので,これは n0(mod12) と同値である。したがって an が10の倍数n が12の倍数 である。

別解

解法2

方針

(1) と(2)を別々の法で処理せず、最初から10で割った余りの組
(an,an+1) を追う。12項で初期の組へ戻ることを示せば、
その1周期から偶数となる位置と10の倍数となる位置を同時に読める。

解答

(1)

漸化式を10で考える。初期値から順に計算するとn123456789101112anmod10132518756370となる。さらにa131,a143(mod10)で、隣り合う余りの組が初期の (1,3) に戻る。次の組は直前の
組だけで一意に定まるので、この12項が以後繰り返される。

1周期のうち偶数であるのは n=3,6,9,12 の位置である。
したがってan が偶数n0(mod3).(2)

同じ表で余りが0になるのは n=12 の位置だけである。周期性からan0(mod10)n0(mod12).よって an が10の倍数となるための必要十分条件は、n
12の倍数であることである。

総評

難度5、計算量4、目安12〜15分。解法1は法2と法5の周期を分けて最小公倍数へまとめ、解法2は法10の12項周期を直接検証した。どちらも隣接2項の余りが初期値へ戻るため周期性が保証される。偶数条件は3の倍数、10の倍数条件は12の倍数であり、必要性と十分性を両方確認した。

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出典: 東京大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。