方針
次に にいる確率は、直前に 以外の3頂点のどれかにいて、そこから に移る確率の和である。各頂点から他の3頂点へ等確率で移るので、 という1変数漸化式が各 について独立に成り立つ。平衡値 との差を取ると公比 の等比数列になるため、初期値 を代入して求める。
解答
時刻 に にいるためには、時刻 に 以外の頂点にいて、そこから へ移ればよい。どの頂点からも他の3頂点へ同じ確率 で移るから である。これをと変形する。
したがって は公比 の等比数列であり、 が成り立つ。
まず だから であり、すべての について である。
次に だからである。したがって である。
別解
解法2(遷移行列の固有方向)
方針
確率ベクトルを、全成分が の平衡部分と、成分和が0のずれに分ける。遷移行列は平衡部分を保ち、ずれを毎秒 倍することを直接確かめる。
解答
確率ベクトルをとする。1秒の遷移を表す行列は全成分が1のベクトルを とすると である。
一方、成分和が0のベクトル について、第 成分はとなる。したがって平衡ベクトル からのずれは毎秒 倍され、第1成分では初期のずれが0なので第2成分では初期のずれが だからいずれも を含むすべての非負整数 で成り立つ。
総評
難度4、計算量3。各頂点の確率を4変数のまま追わず、平衡値1/4からのずれを見ると一行の等比漸化式になる。第2解法では遷移行列の平衡方向と成分和0の方向を分け、符号が毎回反転する理由まで説明した。初期時刻n=0も公式に含まれる。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。