方針
左から見た黒石数と白石数の差を記録する。全体では黒が1個多いので、差は0から始まり最後に1で終わる。 となる最後の位置の直後を見れば、その石が白なら最後の1へ行く途中でもう一度0を通るので矛盾する。したがって直後は黒であり、その黒石以降を取り除くと左側には白黒同数が残る。
解答
左から 個の碁石を見たとき、黒石の個数から白石の個数を引いた値を とおく。ただし、まだ何も見ていない状態を とする。碁石を1個右へ進むたびに、黒石なら値は1増え、白石なら値は1減る。
全体では黒石が181個、白石が180個であるから である。
ここで、 となる のうち最大のものを とする。少なくとも なので、このような は存在する。また だから であり、 番目の碁石が存在する。
もし 番目の碁石が白石であれば、 となる。しかし最後には であり、値は1個の碁石ごとに1ずつしか変わらない。したがって から へ移る途中で必ず0を通る。これは が となる最後の位置であることに反する。
よって 番目の碁石は黒石である。この黒石とそれより右にある碁石をすべて除くと、左に残るのは最初の 個の碁石である。ところが なので、そこには黒石と白石が同数ある。したがって条件を満たす黒石が少なくとも一つ存在する。
別解
解法2(初めて差が1になる位置)
方針
左端からの「黒石数−白石数」を考え、
初めて値が1になる位置を選ぶ。
その一歩前は必ず0なので、選んだ黒石より左に白黒が同数残る。
解答
左から 個までに含まれる黒石数から白石数を引いた値を
とし、 とする。石を1個読むたびに
は黒石なら1増え、白石なら1減る。
全体では黒石が1個多いのでそこで、左から見て初めて となる位置を とする。
1回の変化は だからであり、 番目の石は黒石である。
この黒石とそれより右側の石をすべて除くと、
残るのは最初の 個である。
より、その中では黒石と白石が同数である。
の場合は何も残らず、これも問題文の約束により同数とみなされる。
したがって条件を満たす黒石が必ず存在する。
総評
難度4、計算量3。存在証明だが、左からの差 を導入すると一本道になる。採点上は、 が1個進むごとに だけ変わること、最後が1であること、最後の0の直後が白ではありえないことを明確に書くのが重要である。空列も同数とみなす条件は、 や初めて となる位置が1の場合を自然に含めるための条件である。目安は8分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、等号条件、範囲を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。