Evolton

東京大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

円周上にm個の赤い点とn個の青い点を任意の順序に並べる.
これらの点により,円周はm+n個の弧に分けられる.
このとき,これらの弧のうち両端の点の色が異なるものの数は偶数であることを証明せよ.
ただし,m1n1であるとする.

難易度4/ 10計算量2/ 10目安6

場合の数論証・証明 偶奇性、図形的解釈、場合分け

方針

円周に向きをつけ、隣り合う点の色が変わる弧を順に見る。異なる色を両端にもつ弧は、赤から青へ変わる弧と青から赤へ変わる弧のどちらかである。一周して出発点の色に戻るため、赤から青へ変わる回数と青から赤へ変わる回数は等しい。よって異色端点の弧の数はその2倍になる。

解答

円周に向きを1つ定め、その向きに沿って点を順に見る。隣り合う2点の色が異なる弧は、次の2種類に分けられる。 赤から青へ変わる弧,青から赤へ変わる弧 円周を一周すると、最後には出発点の色に戻る。したがって、赤から青へ変わったまま戻らないということはなく、赤から青へ変わる回数と青から赤へ変わる回数は必ず等しい。

この共通の回数を k とする。すると、両端の色が異なる弧の数は k+k=2k である。これは2の倍数であるから、求める弧の数は偶数である。

円周上の色の切り替わり

別解

解法2

方針

赤を +1、青を 1 と符号化する。隣り合う符号の比を円周全体で掛けると1になり、色が変わる弧だけが因子 1 を与える。

解答

円周上の点を順に 1,2,,m+n とし、点 j の色に応じてεj={1,1とおく。ただし εm+n+1=ε1 とする。

j の両端の色が同じならεj+1εj=1,異なればこの比は 1 である。一方、円周を一周してすべての比を掛けるとε2ε1ε3ε2εm+n+1εm+n=εm+n+1ε1=1.異色の弧の本数を r とすれば左辺は (1)r だから(1)r=1.従って r は偶数である。

総評

難度は10段階中4、計算量は10段階中2。目安時間は6分。採点ポイントは、並べ方を数え上げずに色の変化回数を見ること、円周を一周すると変化の向きが釣り合うことを言葉で説明することである。誤りやすいのは、直線上の並びのように端を別扱いしてしまうこと、また赤青の個数 m,n の偶奇に依存すると考えてしまうことである。

冊子PDFで見る東大の場合の数の問題で問題集を作る

出典: 東京大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。