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東京大学 2021年度
文理共通数学 文科第3問・理科第1問

問題

を実数とする。座標平面上の放物線

は放物線と2つの共有点を持ち,一方の共有点の座標はを満たし,他方の共有点の座標はを満たす。

(1) 点のとりうる範囲を座標平面上に図示せよ。

(2) 放物線の通りうる範囲を座標平面上に図示せよ。

出典:東京大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 文理共通 文科第3問・理科第1問

方針

解法1(根の位置から媒介表示する)

共有点の 座標は の2解である。(1) は の符号から係数領域を得る。(2) は2解を とおいて を表し,固定した に対する双一次式の上限・下限を長方形の4隅で比較する。係数領域と通過領域をともに図示し,境界を含まないことを破線で表す。

解法2(係数領域を直線で切る)

(1) で得た係数領域を利用する。(2) の条件を と見れば,右辺は開三角形上の一次関数であり,3頂点での値 の最小値と最大値の間を動く。

解答

解法1(根の位置から媒介表示する)

(1)

2つの放物線の共有点の 座標は

の解である。 は下に凸であるから, に1解ずつもつことは

と同値である。よって

を得る。これは3点 を頂点とする三角形の内部であり,境界は含まない。

東京大学 2021年度 文科第3問・理科第1問の図1

(2)

2解を とおくと

より

である。固定した に対し,放物線上の 座標は

となる。これは の双一次式なので,長方形 における上限・下限は4隅の値

の最大・最小である。端は許されないので,上限・下限はいずれも到達しない。比較すると通過領域は

である。

東京大学 2021年度 文科第3問・理科第1問の図2

解法2(係数領域を直線で切る)

(1)

2根を とおくと であり, を得る。逆にこれらは を表す。したがって係数領域は解法1で求めた,3頂点 をもつ開三角形である。

(2)

を通る条件を と書く。固定した に対し,右辺は の一次関数であり,開三角形の3頂点での値は である。この見方では,固定した ごとに係数平面を平行な直線で切り,その直線が領域を横切るかどうかだけを調べればよい。三角形は凸かつ連結なので,一次関数 の値は最小の頂点値と最大の頂点値の間をすべて動く。ただし領域が開いているため両端の値は取らない。したがって直線が開三角形と交わるための必要十分条件は

である。

では では では では である。よって解法1に示した4つの不等式を得る。大小が等しくなる でも上の最小値・最大値の条件がそのまま使え,3本の境界曲線はすべて含まれない。