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横浜国立大学 2019年度 前期文系数学 第3問

実数aに対し,xy平面上の曲線y=x3axCとする。C上の異なる2点P1,P2と,2つの直線l1,l2があり,k=1,2に対して以下の条件をみたしている。

(i) Pkx座標は正である。

(ii) lkPkを通り,さらにPkにおけるCの接線と直交する。

(iii) lkPk以外の点でCと接する。

次の問いに答えよ。

(1) aのとり得る値の範囲を求めよ。

(2) k=1,2に対して,Clkによって囲まれる部分の面積をSkとする。S1+S2aの式で表せ。

難易度8/ 10計算量8/ 10目安30

微分積分関数 接線・法線判別式面積計算、パラメータ処理

方針

Px 座標を p>0l が接する別の点の x 座標を q とする。接線の式が P を通る条件から (pq)2(p+2q)=0 を得て,q=p/2 と決まる。さらに,P での接線と q での接線の傾きが直交する条件から u=p2 の二次方程式を作り,正の2解をもつ条件を調べる。面積は重接点と単純交点をもつ三次式の積分として計算する。

解答

(1)
Px 座標を p>0lP 以外で C と接する点の x 座標を q とする。q における接線はy=(3q2a)(xq)+q3aq=(3q2a)x2q3である。これが P(p,p3ap) を通るからp3ap=(3q2a)p2q3すなわちp33pq2+2q3=(pq)2(p+2q)=0である。P は接点と異なるので pq であり,よって q=p/2 である。

また lP における接線と直交するので(3p2a)(3q2a)=1.q=p/2 を代入し,u=p2 とおくと9u215au+4(a2+1)=0.(1)異なる2点 P1,P2 が存在するには,(1)が正の異なる2解をもてばよい。解の和は 5a/3,積は 4(a2+1)/9>0 であるから a>0 が必要である。さらに判別式が正である条件は(15a)2494(a2+1)>0    9a216>0.以上より a>4/3 である。

(2)
曲線と q における接線との差はx3ax{(3q2a)x2q3}=(xq)2(xp)である。したがって囲まれる面積はS=qp(xq)2(px)dx.d=pq=3p/2 とおくとS=0dX2(dX)dX=d412=27p464.(1)の2解を u1=p12,u2=p22 とするとu12+u22=(5a3)224(a2+1)9=17a289.よってS1+S2=2764(u12+u22)=3(17a28)64.

別解

解法2

方針

別の接点の x 座標を最初から t<0 とおく。接線と曲線の差の因数分解から P の座標を 2t と読み、T=t2 の二次方程式へ直接落とす。

解答

(1)
lC と接する点の x 座標を t とする。接線を lt と書けばf(x)lt(x)=x3ax{(3t2a)x2t3}=(xt)2(x+2t).(1)したがって、この接線と C のもう1つの交点 Px 座標は 2t である。これが正なので t<0 である。

P における接線の傾きは 12t2alt の傾きは 3t2a である。両者が直交する条件は(12t2a)(3t2a)=1.T=t2>0 とおくと36T215aT+a2+1=0.(2)(2)が正の異なる2解をもつ条件を調べる。積は常に正、和は 5a/12 なので a>0 が必要であり、判別式はD=225a2144(a2+1)=9(9a216).よって D>0 も合わせると a>4/3 となる。

(2)
(1)より、tx2t では曲線が接線の下側にある。d=3t>0X=xt とおけばS=t2t(xt)2(x+2t)dx=0dX2(dX)dX=d412=274T2.(2)の2解を T1,T2 とするとT1+T2=5a12,T1T2=a2+136,したがってT12+T22=25a2144a2+118=17a28144.ゆえにS1+S2=274(T12+T22)=3(17a28)64.

総評

難度8,計算量8。想定時間は30分程度。核心は、三次関数とその接線の差が重接点をもつため (xt)2(x+2t) と因数分解できることにある。これで正の x 座標をもつ点 P と負の接点が一対に定まり、直交条件は平方 T=t2 の二次方程式へ落ちる。面積も 0dX2(dX)dX=d4/12 という共通形に整理すると符号ミスを防げる。

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出典: 横浜国立大学 2019年度 前期 数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。