Evolton

横浜国立大学 2025年度 前期 ベクトル理系数学 第2問

立方体ABCDEFGHを考える。辺ADGHの中点をそれぞれPQとする。辺ABt:(1t)に内分する点をRとする。ただし,0<t<1である。AB=aAD=bAE=cと表す。いま,4点BCGFを通る平面上に点Sをとり,AS=αa+βb+γcαβγは実数)と表す。

次の問いに答えよ。

(1) αを求めよ。また,APAQARをそれぞれabctを用いて表せ。

以降,PQRSが同一平面上にあるとする。

(2) βγtの式で表せ。

(3) 直線PSと直線QRが垂直に交わるとき,βγをそれぞれtの式で表せ。

(4) 直線PSと直線QRが垂直に交わり,かつ点Sが立方体の面BCGF上にあるとき,tの取りうる値の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

ベクトル 座標設定ベクトル成分計算内積の利用、範囲評価

方針

立方体の3辺を基底ベクトルとして座標化する。P,Q,R,Sの成分を並べ,P,Q,R,Sが同一平面上にある条件を,PS=uPQ+vPRとおいて係数比較する。垂直条件は内積で処理し,最後に面BCGF上の条件0β1,0γ1を調べる。

解答

(1)
Sは面BCGF上にあるので,a方向の係数は1であり,α=1である。また,AP=12b,AQ=12a+b+c,AR=taである。

(2)
P,Q,R,Sが同一平面上にあるから,実数u,vを用いてPS=uPQ+vPRと表せる。各ベクトルの成分はPQ=12a+12b+c,PR=ta12b,PS=a+(β12)b+γcである。cの係数からu=γaの係数から1=γ/2+tv,したがってv=(1γ/2)/tである。bの係数を比較するとβ12=γ2121γ/2tより,β=1212t+2t+14tγである。

(3)
立方体の3辺方向は互いに垂直である。直線PSと直線QRが垂直である条件はPSQR=0である。ここでQR=(t12)abcだから,内積はtβγ=0となる。したがってβ+γ=tである。これと(2)の式を連立して,γ=4t22t+26t+1,β=2t2+3t26t+1を得る。

(4)
Sが面BCGF上にあるためには0β1,0γ1が必要十分である。0<t<1では6t+1>0であり,β0    2t2+3t20    t12である。またβ1はこの範囲で成り立つ。さらにγ0は常に成り立ち,γ1    4t28t+10であるが,t1/2ならこれも満たされる。よって12t<1である。

総評

【公式解答・出題意図との照合】本問は文系第2問・理系第3問の共通問題である。公式解答例の α,β,γ1/2t<1 に全て一致する。

難度6,計算量6。想定時間は20分程度。立方体を3つの基本ベクトルで座標化すれば標準的に処理できる。採点上は同一平面条件の係数比較,垂直条件の内積,面上にあるための範囲条件を順に落とさないことが重要である。

【独立検算】複数の有理数 t で、P,Q,R,S の共面条件を行列式、垂直条件を内積で独立に検算し、t=1/2 が面上条件の境界になることを確認した。

冊子PDFで見る横国のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 横浜国立大学 2025年度 一般選抜(前期日程)数学(文系・理系共通問題)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。