広島大学 2017年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 数学I・II・III・A・B
- 分野
- 数列、三角関数
- 解法
- 三角比の利用、数学的帰納法、極限計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 12分
問題
数列{an}をa1=tan3π, an+1=an2+1+1an (n=1,2,3,…)により定める.次の問いに答えよ.(1) a2=tan6π, a3=tan12πであることを示せ.(2) 一般項anを表すnの式を推定し,それが正しいことを数学的帰納法により証明せよ.(3) limn→∞2nanを求めよ.
出典:広島大学 2017年度 前期 理系 第1問
方針
解法1
漸化式の形を正接の半角公式として読む。an=tanαnとみるとan+1=tan(αn/2)になるため,一般項をtan3⋅2n−1πと推定する。極限はx→0でxtanx→1を用いる。
解法2
漸化式を有理化して (1+an2−1)/an とし,正接の半角公式へ直接対応させる。
解答
解法1
(1)
a1=tan3π=3であるから
a2=3+1+13=33=tan6π
である。また
a3=1/3+1+11/3=2+31=2−3=tan12π
である。
(2)
(1)から
an=tan3⋅2n−1π
と推定される。これを数学的帰納法で示す。n=1では成り立つ。an=tanα,α=3⋅2n−1πとすると,0<α≦3πであるからcosα>0であり
である。したがって
an+1=cosα1+1tanα=1+cosαsinα=tan2α=tan3⋅2nπ
となる。よってすべての自然数nについて
an=tan3⋅2n−1π
である。
(3)
xn=3⋅2n−1πとおくと,xn→0かつ2nxn=32πである。(2)より
2nan=2ntanxn=32π⋅xntanxn
である。limx→0xtanx=1より
n→∞lim2nan=32π
である。
解法2
(1)
a1=3 から
a2=31=tan6π,a3=2−3=tan12π.
(2)
分母を有理化すると
an=tanαn とおけば右辺は
sinαn1−cosαn=tan2αn.
よって帰納的に
an=tan3⋅2n−1π.
(3)
xn=π/(3⋅2n−1) とすれば
2nan=32πxntanxn⟶32π.