問題
複素数平面上の4点
を頂点とする凸四角形 を考える。頂点は反時計回りに の順に並ぶものとする。
四角形の外側に、4辺 をそれぞれ斜辺とする直角二等辺三角形
を作る。次の問いに答えよ。
(1) 点 を表す複素数を求めよ。
(2) 四角形 が平行四辺形であるための必要十分条件を、四角形 の性質として答えよ。
(3) 四角形 が平行四辺形であるならば、 は正方形であることを示せ。
方針
解法1
各辺の外側に作る直角二等辺三角形の頂点を,辺の中点から辺ベクトルを 回転した点として表す。平行四辺形条件は対角線の中点一致 で判定し,最後は隣り合う辺ベクトルが 回転の関係になることを示す。
解法2
各斜辺ベクトルを時計回りに 回転して半分にしたベクトルを、その辺の中点へ加える。まず図で外側の符号を固定し、対角線の中点条件と隣辺の回転関係をベクトルとして整理する。
解答
解法1
(1)
四角形 の頂点は反時計回りなので,辺 の外側は, から へ向かう向きの右側である。したがって,点 を表す複素数を とすると
である。
(2)
同様に
である。四角形 が平行四辺形であることは と同値である。計算すると
であるから,条件は
である。これは四角形 の対角線の中点が一致することを表す。よって必要十分条件は,四角形 が平行四辺形であることである。
(3)
四角形 が平行四辺形であるとする。, とおくと, である。すると
である。したがって隣り合う辺 と は長さが等しく,互いに垂直である。(2)より は平行四辺形でもあるから, は正方形である。
解法2
(1)
複素数に を掛けることは、対応するベクトルを時計回りに 回転することを表す。辺 の中点から外側の頂点 へ向かうベクトルは
だから
(2)
同じ回転を各辺に施すと
四角形 が平行四辺形であるための必要十分条件は、対角線の中点が一致すること、すなわち
である。左辺と右辺の差を計算すると
よって条件は
これは と の中点が一致する条件なので、 が平行四辺形であることと同値である。
(3)
が平行四辺形であるとし
とおく。上の頂点表示から
ここで
したがって は を反時計回りに 回転したベクトルである。ゆえに
(2)より は平行四辺形でもあるので、4辺が等しく1つの角が直角である。したがって は正方形である。