方針
各辺の外側に作る直角二等辺三角形の頂点を,辺の中点から辺ベクトルを 回転した点として表す。平行四辺形条件は対角線の中点一致 で判定し,最後は隣り合う辺ベクトルが 回転の関係になることを示す。
解答
(1)
四角形 の頂点は反時計回りなので,辺 の外側は, から へ向かう向きの右側である。したがって,点 を表す複素数を とするとである。
(2)
同様にである。四角形 が平行四辺形であることは と同値である。計算するとであるから,条件はである。これは四角形 の対角線の中点が一致することを表す。よって必要十分条件は,四角形 が平行四辺形であることである。
(3)
四角形 が平行四辺形であるとする。, とおくと, である。するとである。したがって隣り合う辺 と は長さが等しく,互いに垂直である。(2)より は平行四辺形でもあるから, は正方形である。
別解
解法2
方針
各斜辺ベクトルを時計回りに 回転して半分にしたベクトルを、その辺の中点へ加える。まず図で外側の符号を固定し、対角線の中点条件と隣辺の回転関係をベクトルとして整理する。
解答
(1)
複素数に を掛けることは、対応するベクトルを時計回りに 回転することを表す。辺 の中点から外側の頂点 へ向かうベクトルはだから(2)
同じ回転を各辺に施すと四角形 が平行四辺形であるための必要十分条件は、対角線の中点が一致すること、すなわちである。左辺と右辺の差を計算するとよって条件はこれは と の中点が一致する条件なので、 が平行四辺形であることと同値である。
(3)
が平行四辺形であるとしとおく。上の頂点表示からここでしたがって は を反時計回りに 回転したベクトルである。ゆえに(2)より は平行四辺形でもあるので、4辺が等しく1つの角が直角である。したがって は正方形である。
総評
難度7,計算量6。想定時間は22分程度。複素数による90度回転を外側の向きまで含めて正しく設定することが核心である。平行四辺形条件を対角線の中点一致で処理し,最後に隣辺の回転関係を示せば簡潔にまとまる。 別解では外向きの回転を図で固定したうえで、隣辺ベクトルがちょうど (i) 倍になることから正方形を直接確認した。