方針
t2≧0 なので符号は t−x だけで決まる。0≦x≦2 では t=x で積分を分け、x≧2 では全区間で符号を反転する。(2) は x=2 で区切る。
解答
(1)
0≦x≦2 ではf(x)=∫0xt2(x−t)dt+∫x2t2(t−x)dt=12x4+(4−38x+12x4)=6x4−38x+4.x≧2 では全ての 0≦t≦2 に対して t−x≦0 だからf(x)=∫02t2(x−t)dt=38x−4.したがってf(x)=⎩⎨⎧6x4−38x+438x−4(0≦x≦2),(x≧2).両式は x=2 でともに 4/3 となる。
(2) ∫03f(x)dx===∫02(6x4−38x+4)dx+∫23(38x−4)dx1556+38532.
別解
解法2:微分と積分順序の交換を使う
方針
(1) は絶対値を含む積分を x で微分し、初期値から f を復元する。(2) は二重積分として x,t の順序を交換し、内側の ∫03∣t−x∣dx を先に求める。
解答
(1)
0<x<2 ではf′(x)=∫0xt2dt−∫x2t2dt=32x3−38.またf(0)=∫02t3dt=4.したがってf(x)=4+∫0x(32u3−38)du=6x4−38x+4.x>2 では常に x−t>0 なのでf′(x)=∫02t2dt=38.f(2)=4/3 を用いればf(x)=34+38(x−2)=38x−4.(2)
積分領域は長方形0≦x≦3,0≦t≦2なので、積分の順序を交換して∫03f(x)dx=∫02t2{∫03∣t−x∣dx}dt.0≦t≦2 では∫03∣t−x∣dx=∫0t(t−x)dx+∫t3(x−t)dx=2t2+2(3−t)2.よって∫03f(x)dx=21∫02t2{t2+(3−t)2}dt=[5t5−43t4+23t3]02=532.
総評
難度5、計算量5。絶対値の符号が t=x で変わることと、x が積分区間内か外かを整理する問題で、想定時間は25分程度。x=2 で2式が一致することが有効な検算になる。直接積分と、微分・積分順序交換を用いる独立な方法で 32/5 を確認した。
冊子PDFで見る北大の積分の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。