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北海道大学 1991年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

曲線y=1ex+ex+4x軸、および2直線x=ax=a+1によって囲まれた図形を考える。この図形をx軸のまわりに回転してできる立体の体積をV(a)とする。aが実数全体を動くとき、V(a)が最大となるaを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

積分指数・対数関数 体積計算対称性の利用微分による最大最小

方針

体積を長さ1の区間上の定積分として表し、被積分関数 ϕ(x)=1/(ex+e4x)2 の性質を見る。分母は x=2 を中心に対称で、そこから離れるほど大きくなるため、ϕx=2 で最大になる。厳密には V(a)=π{ϕ(a+1)ϕ(a)} を使い、両端 a,a+1 のどちらが 2 に近いかで増減を判定する。

解答

回転体の体積はV(a)=πaa+1dx(ex+e4x)2である。ここで ϕ(x)=1(ex+e4x)2 とおく。

まず ϕ(x) の形を調べる。x=2+s とおくと ex+e4x=e2+s+e2s=e2(es+es) である。したがって ϕ(x)x=2 を中心に左右対称である。また s>0 のとき dds(es+es)=eses>0 なので、es+ess>0 で増加する。よって ϕ(x)x=2 で最大となり、x=2 から離れるほど小さくなる。

次に V(a) を微分する。積分区間の両端が aa+1 なので V(a)=π{ϕ(a+1)ϕ(a)} である。 a<32 のとき a+12=a1<a2 であるから、a+1 の方が 2 に近い。したがって ϕ(a+1)>ϕ(a) となり V(a)>0 である。

一方、a>32 のときは a+12>a2 であるから ϕ(a+1)<ϕ(a) となり V(a)<0 である。a=32 では両端 aa+1 が中心 2 から等距離にあるので ϕ(a+1)=ϕ(a) である。

よって V(a)a<32 で増加し、a>32 で減少する。したがって最大となるのは a=32 である。

別解

解法2(定積分を計算して相加相乗平均を使う)

方針

被積分関数をu=e2x4で置換して定積分を明示的に計算する。z=e2a4>0と置けば、最大化はz1/zに対する相加相乗平均へ帰着する。

解答

体積はV(a)=πaa+1dx(ex+e4x)2である。ここでu=e2x4と置くとdx=du2u,1(ex+e4x)2=e4u(1+u)2.したがってdx(ex+e4x)2=e42(1+e2x4)+C.よってV(a)=πe42{11+e2a411+e2a2}.z=e2a4>0と置くと、定数部分を除いて最大にすべき量は11+z11+e2z=(e21)z(1+z)(1+e2z)である。分子の正の定数を除けば、(1+z)(1+e2z)z=1z+1+e2+e2zを最小にすればよい。相加相乗平均より1z+e2z2eで、等号は1/z=e2z、すなわちz=e1のときに成り立つ。

したがってe2a4=e1,2a4=1,よりa=32である。

総評

長さ1の区間で、中心 x=2 に山をもつ関数の積分を最大にする問題である。目安時間は18分。対称性だけで「中央に置く」と書くより、V(a)=π{ϕ(a+1)ϕ(a)} で増減を示すと答案が締まる。被積分関数は分母が最小のとき最大になるので、ex+e4x の対称性と単調性を先に確認するのが安全である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1991年度 後期 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。