Evolton

北海道大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

空間において、球面 S と平面 π をそれぞれS: x2+y2+z2=4,π: 3x+4y+52z15=0によって定める。

(1)P(6,3,62) から π へ下ろした垂線の足を H とする。PH の長さと H の座標を求めよ。

(2) Sπ の交わりとしてできる円を C とする。点 PC 上の点との距離の最小値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安27

ベクトル図形と方程式 座標設定ベクトル成分計算円の性質

方針

平面の法線ベクトルに沿って P と原点を射影し、垂線の足 H と交円の中心 K を求める。PH と平面内の最短距離 HK1 は直交するので、最後に三平方の定理で合成する。

解答

(1)
平面 π の法線ベクトルをn=(3,4,52)とするとn2=75.P を平面の左辺へ代入した値は36+43+526215=75.したがって P から法線方向へ n だけ戻れば平面に着く。よってH=Pn=(3,1,2),PH=n=53.(2)
球の中心 O から平面までの距離は1553=3.球の半径は2だから、交円 C の半径は22(3)2=1.交円の中心 KO から平面への垂線の足であり、K=15n=(35,45,2).HK2=(335)2+(145)2=9,よって HK=3 である。平面内で H から半径1の円 C までの最短距離は31=2.PHπ なので、最短点を Q とするとPQmin=PH2+HQ2=75+4=79.

別解

解法2:内積の最大化へ直す

方針

(1)H=Pλn と置いて λ を決める。(2) は交円上の点を Q=K+u と表し、u=1, un のもとで PQ を最大化する。

解答

(1) H=Pλnとおく。H を平面の式へ代入すると7575λ=0だから λ=1 である。したがってH=(3,1,2),PH=53.(2)
交円の中心と半径はK=15n,r=1である。したがって QCQ=K+u,u=1,un=0と表せる。

P のうち平面 n に垂直な方向の成分はv=PPnn2n=P9075n=(125,95,0),その長さは 3 である。un なのでPu=vuvu=3であり、等号は u=v/3 で実現する。

またP2=117,Q2=4,PK=18.よってPQ2=P2+Q22PQ=1212(PK+Pu)1212(18+3)=79.等号が実現するのでPQmin=79.

総評

難度5、計算量4。球の平面切断と空間距離を扱う問題で、想定時間は27分程度。最後に PK1 としてはいけず、平面外の成分 PH を残したまま平面内の距離だけを縮めることが重要である。直交分解と内積最大化を相互照合した。

冊子PDFで見る北大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。