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北海道大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

nが正の整数のとき,数直線上の区間[0,2]n個の小区間に分けられているとする.
ただし,各小区間の長さlk (k=1,2,,n)
すべて13nlk15を満たすとする.
正の数aに対しSn=(l1)a+(l2)a++(ln)aとおく.

(1) a>1ならばlimnSn=0であることを示せ.

(2) limnSn=となるaの範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列方程式・不等式関数 不等式評価、はさみうち、範囲評価

方針

条件から各小区間の長さは 13n 以上 5n 以下で、総和は区間全体の長さ 2 である。(1)では a>1 により lka=lklka1 を上から評価する。(2)では 0<a<1 のとき指数 a1 が負になるため不等号の向きが逆転することを使い、下から無限大へ押し上げる。a=1a>1 も別に確認する。

解答

(1)
条件 13nlk15 より 13nlk5n である。また、[0,2] を分割しているので l1+l2++ln=2 である。 a>1 とする。このとき a1>0 であり、lk5n から lka1(5n)a1 である。したがって lka=lklka1lk(5n)a1 となる。これを k=1,2,,n について足し合わせると0Sn(5n)a1(l1++ln)=2(5n)a1である。a1>0 だから右辺は n0 に近づく。よって 極限が0 である。

(2)
まず 0<a<1 とする。このとき a1<0 であるから、lk5n より lka1(5n)a1 となる。したがって lka=lklka1lk(5n)a1 であり、足し合わせてSn(5n)a1(l1++ln)=2(5n)a1を得る。これは 25a1n1a であり、1a>0 なので n で無限大に発散する。

一方、a=1 のときは Sn=l1+l2++ln=2 で一定である。また a>1 のときは(1)より Sn0 に近づく。したがって 極限が無限大 となる a の範囲は 0<a<1 である。

別解

解法2:項数だけを使う一様評価

方針

lk の上下限をそのまま a 乗し、n 項の和として評価する。(1) は上限、(2) の 0<a<1 では下限を使う。端点 a=1a>1 を別に確認して必要十分性を確定する。

解答

条件から13nlk5n.(1)
a>1 なら0<Snn(5n)a=5an1a.1a<0 なので右辺は0へ近づく。よってlimnSn=0.(2)
0<a<1 ならSnn(13n)a=3an1a.1a>0 なので右辺は無限大へ発散する。したがってlimnSn=.a=1 ではSn=k=1nlk=2,a>1 では (1) より0へ近づく。ゆえに求める範囲は0<a<1.

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。小区間の個数が増える問題だが、個々の長さの上下界と総和 2 を結びつけるだけで処理できる。0<a<1 では a1 が負になるため、不等号が逆になる点が最も危ない。試験場では12分程度で、a=1 を別に確認して範囲の端点を閉じないことを明記したい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。