方針
直線 はそれぞれ の方向をもつので、 を基準にして 、 とおく。面積条件は倍率の積の絶対値が1であることを意味する。標準座標で行列成分を出し、さらに点 を の一次結合で表して移った先の座標から を消去し、2本の双曲線を得る。
解答
(1)
直線 は の方向、直線 は の方向をもつ。条件(i)より、0でない実数 を用いて と書ける。
このとき の面積は、 の面積の 倍である。条件(ii)より すなわち である。
標準座標で行列を求める。任意の点を の係数で表すため、とおくと、標準座標での行列はである。計算するととなる。したがって求める条件は、ある実数 が存在して を満たし、行列が上の形で表されることである。
問題文の成分 で言い換えると である。
(2)
点 を と表す。成分を比較すると であるからである。特に である。 とおくと だから である。よってとなる。 より であり、両辺を2倍して を得る。 のとき であり、 のとき である。したがって点 が移る先は、原点を中心とし、漸近線を とする2本の双曲線 を描く。前者は左右に開き、後者は上下に開く。
別解
解法2:行列成分を直接比較して消去する
方針
直線 の方向ベクトルの像が相手の直線上にある条件を、行列成分で直接比較する。面積条件は変換倍率の絶対値、すなわち行列式の絶対値が1であることを使う。(2) は の像 と の一次関係から成分を消去する。
解答
(1) とする。 の像が 上にある条件は の像が 上にある条件は2式を加減してを得る。
三角形の面積倍率はである。したがって必要十分条件は(2)
の像を とするとこれを解いてよってしたがって軌跡はすなわち前者は左右、後者は上下に開き、共通の漸近線はである。
総評
難度は10段階中8、計算量は10段階中6。標準座標で最初から4成分を追うと式が散らかるため、 を基準にして直線の入れ替えを 、 と置くのが最短である。面積条件の符号を落として だけにすると双曲線を1本失う。試験場では25分程度を見込み、(1)のパラメータ表示と(2)の消去計算を分けて書くと見通しがよい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。