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北海道大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

mを与えられた正の整数とする.
曲線y=cxmy=logxをそれぞれC1C2とし,
C1C2は共通の点P(a,b)で同じ接線をもつとする.
ただし,logxは自然対数を表す.

(1) abcを求めよ.

(2) C1C2およびx軸で囲まれた図形の面積Sを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

指数・対数微分積分 接線・法線文字消去面積計算

方針

共通接線をもつ条件は、接点での値の一致と傾きの一致で式にする。傾きの式から cam が直接求まり、loga と比較して a,b,c を決める。面積は、x 軸、C1C2 の位置関係を確認し、0 から 1 までは C1x 軸、1 から接点までは C1C2 を積分する。

解答

(1)
接点を P(a,b) とする。C2:y=logx 上の点なので a>0 である。

値が一致することから cam=loga である。また、2曲線が同じ接線をもつので、接点での傾きも一致する。y=cxm の傾きは mcxm1y=logx の傾きは 1x だから mcam1=1a である。両辺に a を掛けると mcam=1 すなわち cam=1m となる。値の一致式と比べて loga=1m であるから a=e1/m である。したがって b=loga=1m であり、さらに c=1mam=1me である。

(2) C2:y=logxx=1x 軸と交わる。また、接点の x 座標は a=e1/m>1 である。

ここで h(x)=cxmlogx とおくと、1xa において h(x)=mcxm11x=xmeex である。x<a=e1/m では xm<e なので h(x)<0、また h(a)=0 である。したがって 1xa では C1C2 の上にある。

よって囲まれた面積はS=01cxmdx+1a(cxmlogx)dxであり、まとめて S=0acxmdx1alogxdx と書ける。したがって S=cam+1m+1[xlogxx]1a である。後半は 1alogxdx=alogaa+1 なので S=cam+1m+1(alogaa+1) である。

(1) より a=e1/mc=1meloga=1m を代入する。まずcam+1m+1=1m+11mee(m+1)/m=e1/mm(m+1)であり、alogaa+1=e1/mme1/m+1 である。よって S=e1/mm(m+1)e1/mm+e1/m1 となる。係数をまとめると 1m(m+1)1m+1=mm+1 であるから S=me1/mm+11 である。

別解

解法2:接点の高さを先に決める

方針

接点の高さを b と置く。値の一致から b=cam=loga、傾きの一致に cam=b を代入すると mb=1 が直ちに得られる。(2) は曲線の上下関係を導関数で確認し、二つの積分をまとめて計算する。

解答

(1)
接点 P(a,b)b=cam=loga.傾きの一致からmcam1=1a.両辺に a を掛け、cam=b を用いるとmb=1.したがってb=1m,a=e1/m,c=1me.(2)h(x)=cxmlogxとするとh(x)=xmeex.1x<a=e1/m では h(x)<0、かつ h(a)=0 なので、この区間では C1C2 の上にある。

したがってS=01cxmdx+1a(cxmlogx)dx=0acxmdx1alogxdx=cam+1m+1(alogaa+1).求めた a,c を代入するとS=me1/mm+11.

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。接点条件は値と傾きの2本を立てるだけだが、cam=1m を早く取り出せるかで計算量が変わる。面積では 0 から 1 まで logx は境界にならず、x 軸が境界になる点に注意する。試験場では15分程度で、最後の係数整理を一行ずつ書けば符号ミスを防げる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式や変化の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。