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北海道大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

0でない実数rに対して,数列{an}a1=r,an=r+1ran1(n2)で定める.

(1) {}anを求めよ.

(2) {}b1=rbn=an+bn1 (n2)を満たす数列{bn}の第n項を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安16

数列 漸化式の変形和の計算、場合分け

方針

漸化式 an=r+1ran1 は,r=1r1 で形が変わる。r1 では一定値 L を引いて等比数列に直す。(2)は定義から bn=a1++an であることをまず確認し,(1)で求めた an を和にする。r=1 の場合を別に扱い,r1 では等比数列の和を丁寧に整理する。

解答

(1)
まず r=1 の場合を考える。このとき an=1+an1,a1=1 であるから an=n である。

次に r1 とする。漸化式 an=r+1ran1 の一定値を L とおくと L=r+1rL である。これを解いて L=r2r1 を得る。したがって anL=1r(an1L) である。これを繰り返すと anL=(1r)n1(a1L) となる。ここで a1L=rr2r1=rr1 であるから,an=r2r1r2nr1=r2r2nr1 である。

以上よりan={n(r=1),r2r2nr1(r1)である。

(2)
定義より bn=an+bn1,b1=a1 であるから bn=a1+a2++an である。 r=1 のとき,(1)より ak=k なので bn=1+2++n=n(n+1)2 である。 r1 のとき,(1)よりbn=k=1nr2r2kr1=nr2r11r1k=1nr2kである。ここでk=1nr2k=r+r0+r1++r2n=r2(1rn)r1だから bn=nr2r1r2(1rn)(r1)2 である。

したがってbn={n(n+1)2(r=1),nr2r1r2(1rn)(r1)2(r1)である。

別解

解法2(漸化式を順に展開)

方針

漸化式へ前の項を繰り返し代入して、anを有限等比和として直接表す。(2)ではbn=k=1nakとし、得られた式を和にする。r=1だけは等比和の分母が0になるので分ける。

解答

(1)

漸化式を順に展開するとan=r+1ran1=r+1+1r2an2==r(1+1r+1r2++1rn1).r=1ならan=nである。r\neqq1なら有限等比和よりan=r1rn1r1=r2r2nr1.したがってan={n(r=1),r2r2nr1(r\neqq1)である。

(2)

b1=a1bn=bn1+anよりbn=k=1nakである。r=1ならbn=k=1nk=n(n+1)2.r\neqq1なら(1)の式を代入してbn=1r1k=1n(r2r2k)=nr2r11r1(r+1+r1++r2n)=nr2r1r2(1rn)(r1)2.よってbn={n(n+1)2(r=1),nr2r1r2(1rn)(r1)2(r\neqq1)である。

総評

一次の漸化式とその和を処理する問題である。目安時間は16分。r=1 では一定値を引く方法の分母が0になるので,必ず別に扱う必要がある。r1 では定数 L を引いて等比数列化するのが最短である。(2)は bnak の部分和であることを確認してから,r2k の和を丁寧に整理すればよい。負の r も許されるため,偶奇で余計な場合分けをしないことも大切である。 2解法の結論を相互照合し、条件範囲、端点、等号条件、符号を確認した。 図は立式の対応関係を示すための解説図であり、数値結論には依存しない。

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出典: 北海道大学 1992年度 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。