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北海道大学 1991年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

曲線y=sinx(π2<x<π2)上の点P(x,sinx)x軸上の点Q(q,0)は長さ1の線分で結ばれ、qxを満たしながら移動している。

(1) {}qxで表せ。

(2) {}点Pが速さ1で右方向に動いているとき、点Qの速さをxで表せ。とくに、点Pが原点を通る瞬間の点Qの速さを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安17

三角関数微分関数 文字消去、計算整理

方針

長さ条件 PQ=1 を座標で書き、qxπ/2<x<π/2 から xq=cosx の符号を決める。速さの問題では、点 P が曲線上を速さ1で動くので、弧長の微分 ds/dt=1+cos2xdx/dt を使う。最後に q=xcosx を微分して dq/dt を出す。

解答

(1)
PP=(x,sinx) であり、点 QQ=(q,0) である。PQ=1 より (xq)2+(sinx)2=1 である。したがって (xq)2=1sin2x=cos2x となる。

ここで π2<x<π2 だから cosx>0 である。また条件より qx なので xq0 である。よって xq=cosx となり q=xcosx である。

(2)
P は曲線 y=sinx 上を動く。x が時間 t の関数であるとすると、弧長の速さはdsdt=1+(dydx)2dxdt=1+cos2xdxdtである。点 P は右方向に速さ1で動くので dx/dt>0 かつ 1=1+cos2xdxdt である。したがって dxdt=11+cos2x である。

(1) より q=xcosx なので dqdx=1+sinx である。したがってdqdt=dqdxdxdt=1+sinx1+cos2xである。範囲内では 1+sinx>0 だから、これが点 Q の速さである。

P が原点を通る瞬間は x=0 である。このとき 1+sin01+cos20=12 である。よって点 Q の速さ 1+sinx1+cos2x,x=0 では 12である。

別解

解法2(長さ条件を時間で直接微分する)

方針

(1) では長さ条件と符号条件からxq=cosxを得る。(2)ではPの速度の大きさからdx/dtを決め、固定長の式を時間で直接微分してdq/dtを求める。

解答

(1)

PQ=1より(xq)2+sin2x=1,したがって(xq)2=cos2x.範囲内ではcosx>0であり、qxだからxq0である。よってq=xcosx.(2)

時間をtとする。点Pの速度は(dxdt,cosxdxdt)である。右向きに速さ1だから1=1+cos2xdxdt,dxdt=11+cos2x.(1)固定長の式(xq)2+sin2x=1tで微分すると2(xq)(dxdtdqdt)+2sinxcosxdxdt=0.(1)で得たxq=cosx>0を用いてcosxで割るとdqdt=(1+sinx)dxdt=1+sinx1+cos2x.これは範囲内で正なので、そのまま点Qの速さである。x=0ではdqdt=12.

総評

三角関数の位置関係と曲線上の速さを結びつける問題である。目安時間は17分。(1)は qxcosx>0 から平方根の符号を決めるところが重要である。(2)では P の速さ1が dx/dt=1 を意味しない点に注意する。弧長の係数 1+cos2x を入れ、最後に Q の速さとして正であることを確認する。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。

冊子PDFで見る北大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 1991年度 後期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。