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北海道大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

次のように定義される数列{an}について問いに答えよ.a1=ban+1={1an(an1)2an(an<1)(n=1,2,)(1) b=2kkは整数)のとき,limnanを求めよ.

(2) 0<b<1とする.b2kkは整数)のとき,
an<1<an+1となる最小の自然数nmとする.
このとき,数列{an}の第nanを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列関数 漸化式の変形、場合分け、範囲評価

方針

写像 T(x) を、x<1 では2倍、x1 では逆数をとる操作として見る。(1)では初期値が2の整数乗なので、有限回の操作で必ず1に到達することを示す。(2)では 0<b<1 のため、初めて1を越えるまでは2倍を繰り返し、その直後から4周期に入ることを λ=2mb とおいて明示する。

解答

(1) b=2k とする。 k=0 のときは a1=1 であり、漸化式より a2=1a1=1 なので、以後すべて1である。 k>0 のとき、a1=2k1 だから a2=2k である。その後は1未満の間は2倍されるので、有限回で1に到達する。具体的には 2k, 2k+1,,12, 1 と進む。 k<0 のときは a1=2k<1 であり、はじめから2倍を繰り返して有限回で1に到達する。

いずれの場合も、ある番号以後は 11 となる。したがって limnan=1 である。

(2) 0<b<1b2k とする。an<1 の間は an+1=2an なので、初めて1を越える直前までは an=2n1b である。m の定義より am<1<am+1 であり、したがって 2m1b<1<2mb である。

ここで λ=2mb とおく。すると 1<λ<2 であり、am=2m1b=λ2,am+1=2mb=λ である。

この後の項を漸化式で順に求めると、1<λ<2 より am+2=1λ である。これは1未満なので am+3=2λ となる。さらに 1<λ<2 だから 2/λ>1 であり、次は逆数をとって am+4=λ2 である。これは am と同じなので、以後は4周期で繰り返す。

よって第n項は次のように表される。まず 1nm+1 では an=2n1b である。また j=0,1,2, に対してam+4j=λ2,am+4j+1=λ,am+4j+2=1λ,am+4j+3=2λである。ただし λ=2mb である。

しきい値1をまたいだ後の4周期

別解

解法2

方針

正の数 an の2進対数 xn=log2an を取る。漸化式を、xn0 なら符号反転、xn<0 なら1を加える区分線形写像へ変換し、整数の場合の吸収と非整数の場合の4周期を読む。

解答

xn=log2anと置くと、漸化式はxn+1={xn(xn0),xn+1(xn<0)となる。

(1)

b=2k なら x1=kZ である。整数 k は、負なら1ずつ増え、正なら一度符号を反転した後に1ずつ増えて、有限回で0に達する。0は写像の不動点なので、以後 xn=0、したがって an=1 である。よってlimnan=1.(2)

m の定義より2m1b<1<2mb.λ=2mb と置けば 1<λ<2 である。したがってam=λ2,am+1=λ,am+2=1λ,am+3=2λ,am+4=λ2.以後はこの4項を繰り返す。また、しきい値をまたぐまではan=2n1b(1nm+1).よって j=0,1,2, に対してam+4j=λ2,am+4j+1=λ,am+4j+2=1λ,am+4j+3=2λである。

総評

難度6、計算量5。目安時間は20〜26分。1未満では2倍、1以上では逆数という写像を、しきい値を初めてまたぐ時刻 m の前後に分ける。b2k により 1<λ=2mb<2 が厳密に成り立ち、4周期の各不等号が確定する。添字 m,m+1, のずれに注意する。

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出典: 北海道大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。