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北海道大学 1997年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

正の実数からなる数列{an}があり,
曲線y=pxp (p>1)上の点(ak,pakp)における接線lkx軸との交点のx座標が
ak+1となっている.またa1=1である.

(1) ak+1akの間の関係式を導き,akを求めよ.

(2) 接線lkと直線x=akおよびx軸で囲まれる三角形の面積をAkとし,
曲線y=pxpと接線lkおよび直線x=ak+1で囲まれる図形の面積をBkとする.limnk=1nAklimnk=1nBkを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安40

数列微分積分 接線・法線漸化式の変形面積計算和の計算

方針

接線の方程式を求め、x 軸との交点から ak+1=((p1)/p)ak を得る。面積 Ak は底辺 ak/p、高さ pakp の三角形で直接求まる。面積 Bkx=akt と置き、曲線と接線の差を t で積分して akp+1 の定数倍にする。最後は akp+1 が等比数列になることを用いて和の極限を取る。

解答

(1)

曲線は y=pxp である。導関数は y=p2xp1 だから、点 (ak,pakp) における接線 lkypakp=p2akp1(xak) である。

この接線と x 軸との交点では y=0 なので pakp=p2akp1(xak) である。ak>0 より割り算して xak=akp となる。したがって x=p1pak である。これが ak+1 だから ak+1=p1pak である。 a1=1 より、ak は公比 (p1)/p の等比数列である。したがって ak=(p1p)k1 である。

(2)

以後 q=p1p とおく。すると ak+1=qak であり、0<q<1 である。

まず Ak を求める。三角形の底辺は akak+1=ak(1q)=akp であり、高さは pakp である。よって Ak=12akppakp=12akp+1 である。したがって k=1nAk=12k=1nq(k1)(p+1) であり、0<qp+1<1 だから limnk=1nAk=12(1qp+1) である。

次に Bk を求める。接線の式は、x=akt とおくと y=pakp{1+p(t1)} となる。一方、曲線は y=p(akt)p=pakptp である。p>1 なので曲線 y=pxp は下に凸であり、接線は曲線の下側にある。したがって Bk=ak+1ak{pxp接線の y}dx である。x=aktdx=akdt、積分範囲 qt1 を用いると Bk=pakp+1q1{tp1p(t1)}dt である。

ここで q1tpdt=1qp+1p+1 である。また、直線 1+p(t1)t=q で0、t=1 で1となるので q1{1+p(t1)}dt=1q2=12p である。したがって pq1{tp1p(t1)}dt=p(1qp+1)p+112 である。よって Bk={p(1qp+1)p+112}akp+1 である。

したがってlimnk=1nBk={p(1qp+1)p+112}11qp+1であり、整理してlimnk=1nBk=pp+112(1qp+1)である。q=(p1)/p を戻すとlimnk=1nAk=12{1(p1p)p+1}であり、limnk=1nBk=pp+112{1(p1p)p+1}である。

別解

解法2

方針

各区間 [ak+1,ak] で、曲線下の面積がちょうど Ak+Bk になることを使う。全区間が (0,1] を分割するため、総面積を一度に積分し、等比級数で求めた Ak の総和を引く。

解答

(1)

接線はypakp=p2akp1(xak).y=0 とすればak+1=p1pak.q=p1pとおくとak=qk1.(2)

Ak は底辺 akak+1=ak/p、高さ pakp の三角形だからAk=12akp+1.よってlimnk=1nAk=12(1qp+1).区間 [ak+1,ak] では、接線の下の三角形が Ak、曲線と接線の間が Bk なのでAk+Bk=ak+1akpxpdx.区間 [ak+1,ak] は重ならず、その和は (0,1] を覆う。したがってlimnk=1n(Ak+Bk)=01pxpdx=pp+1.ゆえにlimnk=1nBk=pp+112(1qp+1).q=(p1)/p を戻せば、求める2つの極限が得られる。

総評

接線で作られる等比的な面積和を求める問題で、想定時間は40分程度。接線の x 切片から ak が等比数列になることが第一の鍵である。Bk は図形が複雑に見えるが、x=akt と相似的に拡大縮小して見ると、毎回同じ形の面積に akp+1 が掛かったものになる。接線が曲線の下側にあること、積分範囲が q から1であることを明記すると、式の意味が追いやすい。

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出典: 北海道大学 1997年度 後期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。