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北海道大学 1998年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

次の条件で定まる数列{an}の一般項を求めよ.a1=1,2nn!=k=1n+1akan+2k(n=1,2,3,)

難易度5/ 10計算量4/ 10目安10

数列 漸化式の変形、二項定理、数学的帰納法

方針

右辺は畳み込み型の和で,a1=1 なので各 n の式には 2an+1 が含まれる。したがって前の項が決まれば次の項は一意に決まる。候補 an=1/(n1)! を代入し,j=k1 と置いて二項係数の和に直せば条件を満たすことが分かる。

解答

右辺の和には,k=1 の項 a1an+1k=n+1 の項 an+1a1 が含まれる。a1=1 だから,この二つは合わせて 2an+1 である。その他の項は a1,,an だけで決まるので,条件を満たす数列は一意に決まる。

いま an=1(n1)! とおくと,a1=1 である。またk=1n+1akan+2k=k=1n+11(k1)!1(n+1k)!.ここで j=k1 とおくと,j=0,1,,n であり,k=1n+1akan+2k=j=0n1j!(nj)!=1n!j=0nnCj=2nn!.よってこの候補は与えられた条件を満たす。一意性より,求める一般項は an=1(n1)! である。

別解

解法2

方針

予想した一般項を代入するだけでなく、漸化式の端の2項から次項を決める数学的帰納法で導く。内部の和は二項定理で評価する。

解答

数学的帰納法でan=1(n1)!を示す。

n=1 では a1=1=1/0! で成り立つ。いまaj=1(j1)!(1jn)と仮定する。与えられた n に対する式の右辺で、k=1,n+1 の2項は合わせて 2an+1 である。残りはk=2nakan+2k=j=1n11j!(nj)!=1n!j=1n1nCj=2n2n!.したがって2nn!=2an+1+2n2n!,よってan+1=1n!.帰納法により、すべての正の整数 n についてan=1(n1)!である。

総評

畳み込み型の漸化式を,候補の検証と一意性で処理する問題である。所要時間は10分程度。最初に 2an+1 が現れることを確認しておくと,単なる「予想」ではなく一般項が確定したと説明できる。二項係数の和に直す際は,添字 j=k1 と範囲 0jn を明記するとよい。

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出典: 北海道大学 1998年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。