方針
(1) は が で単調増加することを用い、各区間 と で を積分と比較してから足し合わせる。(2)は の最高次項と、それより低い次数の項を分ける。最高次項の和は(1)ではさみうちし、低次項の和は で割ると0になることを示す。(3)は(2)により両辺の最高次係数を比較してまず次数 を決め、その後 とおいて条件を直接解く。
解答
(1) は自然数であるから、 で は単調に増加する。したがって について、 なら である。よってである。
また、 なら であるからである。これらを から まで加えるとを得る。右辺は とおけばである。文字を に戻してが示された。
(2) の次数を とし、最高次の係数が1であるから と書ける。
まず最高次項について(1)を に適用するとである。左辺は であり、右辺は である。よってはさみうちによりである。
次に、 については、(1)または単純な評価からは高々 程度の大きさである。したがってである。ゆえに低次の項は極限に寄与せず、が成り立つ。
(3)
条件はである。 の次数を とする。(2)よりの最高次 の係数は である。したがっての最高次 の係数は である。一方、 の最高次係数は1なので、 の の係数は である。よって となり、 である。
したがって とおける。これを条件に代入するとである。左辺は だから、 である。両辺を2倍して となるので である。したがって である。
実際、このときであり、 と一致する。
低次項評価の明確化
ではだからこれで低次項が消えることも定量的に確認できる。
別解
解法2(別観点)
方針
(2) はリーマン和として最高次項の極限を求める。(3)はとおき、 から整数点上の値を直接決定する。
解答
(1)
は で増加するので、各 についてこれを足し、右端で変数を1だけ平行移動すれば、問題の不等式を得る。
(2) とする。すると右辺は で、低次項が一様に0へ近づき、主項はリーマン和となる。したがって(3)とおく。条件は である。 ではしたがって から を得る。また ではなので、ある定数 により がすべての で成り立つ。整式 は無限個の根をもつから恒等的に0であり、最高次係数が1なので である。よって
総評
難度6、計算量5。誘導の意味を理解して(3)へつなげる問題で、目安は20分程度である。(1)は単調増加関数の長方形近似そのものであり、右側の積分がになる理由を丁寧に書くとよい。(2)では最高次項だけが極限に残り、低次項は で割ると消えることが核心である。(3)は次数を先に決めるのが最短で、いきなり一般の整式を係数比較しようとすると計算が重くなる。
問題・解答の積分・総和・極限は独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図である。