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北海道大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

abを実数とする。
方程式x2+ax+b=0が実数解をもち,
すべての解の絶対値が1以下であるとする。

(1) この条件を満たす点(a,b)全体をab平面上に図示せよ。

(2) a+2bの最大値と最小値を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

方程式・不等式図形と方程式 解と係数の関係、範囲評価、図形的解釈

方針

2つの実数解を u,v とおくと,解と係数の関係から a=(u+v)b=uv であり,条件は 1u,v1 である。s=u+v=a を固定し,正方形 [1,1]2 と直線 u+v=s の交線上で積 uv の最大・最小を求め,ab 平面の領域を出す。(2)は上側の放物線と下側の折れ線を分けて一次式 a+2b を評価する。

解答

(1)
方程式の2つの実数解を u,v とする。条件より 1u1,1v1 であり,解と係数の関係から u+v=a,uv=b である。 s=u+v とおくと,2s2,すなわち 2a2 である。固定した s に対して v=su と書くと uv=u(su)=(us2)2+s24 であるから,最大値は u=v=s/2 のとき uvs24=a24 である。
最小値は,直線 u+v=s が正方形 [1,1]2 と交わる線分の端で起こる。0s2 のときは端点 (s1,1)(1,s1)uv=s1 である。2s0 のときは端点 (1,s+1)(s+1,1)uv=s1 である。a=s に戻すと,いずれの場合も uva1 となる。
よって求める領域は 2a2,a1ba24 である。図では,折れ線 b=a1 と放物線 b=a2/4 にはさまれた部分を境界を含めて塗ればよい。
(2) a+2bb の係数が正なので,最大値は上側境界 b=a2/4 上を調べればよい。このとき a+2b=a+a22 である。これは 2a2 で下に凸の2次式だから,最大値は端点で比較すればよい。 a=2 のとき 0,a=2 のとき 4 より,最大値は 4 である。
最小値は下側境界 b=a1 上で調べる。2a0 では a+2b=a+2(a1)=a2 であり,最小は a=0 のとき 2 である。0a2 では a+2b=a+2(a1)=3a2 であり,最小は a=0 のとき 2 である。したがって最小値は 2 である。

青い領域が2根とも [1,1] に入る係数範囲。

別解

解法2

方針

2根を u,v とする点は主解法と同じだが,(2)では a+2b=(u+v)+2uv を正方形 [1,1]2 上の双一次式として直接評価する。各変数について一次式なので,最大・最小は四隅で決まる。

解答

(1) 2根を u,v とするとa=(u+v),b=uv,1u,v1である。s=u+v=a を固定するとuv=u(su)=(us2)2+s24a24.一方,直線 u+v=s と正方形 [1,1]2 の交線分の端で積が最小になる。s0 では uvs1s0 では uvs1 なので2a2,a1ba24を得る。
(2) 求める式を根で表すとF(u,v)=(u+v)+2uvである。v を固定すると Fu の一次式だから,最大・最小は u=±1 のどちらかで起こる。その各場合はさらに v の一次式なので,結局,正方形の四隅だけを調べればよい。(u,v)(1,1)(1,1)(1,1)(1,1)F(u,v)0224したがって最大値は 4,最小値は 2 である。

総評

難度6,計算量5。2解がともに [1,1] にある条件を,解と係数の関係で (u,v) の正方形から (a,b) 平面へ写す問題である。領域の下側境界は判別式だけでは出ず,固定した和のもとで積の最小を端点で取ることが重要である。(2)では線形関数なので境界を調べればよいが,上側は放物線,下側は折れ線で性質が違う。符号を含む a=s の戻し間違いが起こりやすい。20分程度で,図示と最大最小まで丁寧にまとめたい。

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出典: 北海道大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。