方針
焦点が一致する条件を,楕円の焦点距離と双曲線の焦点距離の等式 α2−β2=a2+b2 として書く。交点 (x,y) でそれぞれを陰関数として微分し,接線の傾き −β2x/(α2y),b2x/(a2y) を得る。あとは交点条件から x2,y2 を求め,傾きの積が −1 になることを示す。
解答
双曲線の焦点は x 軸上の原点でない2点である。焦点が一致するなら楕円の長軸も x 軸だから α>β である。
楕円 C1 の焦点距離の2乗は α2−β2 であり,双曲線 C2 の焦点距離の2乗は a2+b2 である。焦点が一致しているので α2−β2=a2+b2 である。
交点を (x,y) とする。まず,y=0 とすると楕円から x2=α2,双曲線から x2=a2 となるが,焦点一致条件と β,b>0 により同時には成り立たない。したがって交点では y=0 である。
楕円を微分すると α22x+β22yy′=0 より,楕円の接線の傾きは y1′=−α2yβ2x である。双曲線を微分すると a22x−b22yy′=0 より,双曲線の接線の傾きは y2′=a2yb2x である。
したがって y1′y2′=−α2a2y2β2b2x2 である。これが −1 になることを示せばよい。
交点条件はα2x2+β2y2=1,a2x2−b2y2=1である。これらから x2,y2 を消去して求める。第1式より y2=β2(1−α2x2) を第2式に代入するとa2x2−b2β2(1−α2x2)=1である。整理するとx2(a21+α2b2β2)=1+b2β2となり,焦点一致条件 α2−β2=a2+b2 を用いると x2=α2−β2α2a2 を得る。さらに双曲線の式からy2=b2(a2x2−1)=b2(α2−β2α2−1)=α2−β2β2b2である。
よって α2a2y2β2b2x2=1 であり,y1′y2′=−1 となる。したがって2つの接線は直交する。
α=5, β=1, a=b=2 の例。2本の接線の傾きの積は −1。
総評
難度6,計算量5。焦点一致により,まず楕円の長軸が x 軸で α>β,さらに α2−β2=a2+b2 と確定する。あとは両曲線を微分し,交点条件から接線の傾きの積が −1 になることを示す。交点では y\neqq0 も確認しておくと,傾きの式を安全に使える。文字は多いが構造は標準的で,20分程度が目安である。
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出典: 北海道大学 2007年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。