方針
は中心 ,半径 の円板である。(1)は円板と直線の共有点がない条件を,中心から直線までの距離が半径より大きい条件に直す。(2)は点 を固定し,すべての実数 について が円板の外側にある条件を の二次式が常に正になる条件として処理する。境界上に入る場合も なので,不等号は最後まで厳密に扱う。
解答
(1) は で表される円板であり,中心は ,半径は である。
直線 は と書ける。中心 からこの直線までの距離は である。円板と直線が共有点をもたないためには,この距離が半径より大きければよい。よって が必要十分である。
両辺はともに 以上なので,2乗して を得る。整理すると すなわち である。左辺の零点は だから,求める範囲は である。
(2)
点 がどの にも入らない条件は,すべての実数 について が成り立つことである。両辺を4倍して左辺に集めると であり,これは となる。
ここで についての二次式 を考える。係数 は正であるから, がすべての実数 で成り立つためには,判別式が負であればよい。判別式を とすると であり,整理して となる。
したがって条件は すなわち である。これは と同値であるから,2直線 を境界とし,その上側と下側に開く2つの領域である。境界上ではある に対して円板に接するため,境界は含まない。
境界の2直線は含まない。青い上下2領域が、どの円板 にも入らない点の集合である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中5。試験場での目安は22分で、位置づけはやや差がつく標準問題である。採点点は、(1)で円板と直線の距離条件を厳密不等号で立てること、(2)で「任意の 」を二次式の正値条件に変換することである。境界を含めてしまうと、円板上の点まで許してしまうので失点しやすい。図示では を通る2直線を破線で描き, の側を塗ると答案が伝わりやすい。