Evolton

北海道大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

一辺の長さが1の正三角形ABCを底面とする四面体OABCを考える.
ただし,OA=OB=OC=aであり,a1とする.
頂点Oから三角形ABCにおろした垂線の足をHとする.

(1) 線分AHの長さを求めよ.

(2) aを用いて線分OHの長さを表せ.

(3) 四面体OABCが球Sに内接しているとする.
この球Sの半径raを用いて表せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

図形と方程式ベクトル 図形的解釈三角比の利用体積計算

方針

OA=OB=OC なので,頂点 O から底面へ下ろした垂線の足 H は,底面の3頂点から等距離の点,すなわち正三角形 ABC の外心である。(1)は正三角形の外接円半径を求める。(2)は直角三角形 OHA に三平方の定理を用いる。(3)は外接球の中心が対称軸 OH 上にあることを使い,中心を H から符号付き距離 s の点として,頂点 AO までの距離が等しい条件から半径を求める。

解答

(1) OA=OB=OC であり,OH は平面 ABC に垂直である。したがって,直角三角形 OHAOHBOHC において斜辺がすべて a,高さ OH が共通なので HA=HB=HC である。よって H は正三角形 ABC の外心である。

一辺1の正三角形の外接円半径は,高さ 3223 であるから AH=2332=13 である。

(2)

三角形 OHAH で直角である。したがって OA2=OH2+AH2 である。OA=aAH=13 より OH2=a213 である。a1 なので右辺は正であり,OH=a213 である。

(3) h=OH=a213 とおく。四面体は底面の正三角形について対称なので,外接球の中心は直線 OH 上にある。球の中心を K とし,H から O 方向への符号付き距離を HK=s とする。

球の半径を r とすると,底面の頂点 A までの距離から r2=KA2=s2+AH2=s2+13 である。一方,O までの距離から r2=KO2=(hs)2 である。したがって s2+13=h22hs+s2 となり,2hs=h213 である。求める半径は r=KO=hs なので,r=hh2132h=h2+132hである。ここで h2=a213 だから h2+13=a2 である。よって r=a22a213 である。

外接球の中心 K は対称軸 OH 上にあり、断面で KA=KO を解けばよい。

総評

難度5,計算量4。対称性を使って,垂線の足 H が底面正三角形の外心であり,外接球の中心も直線 OH 上にあると見抜く問題である。(3)では中心が底面側・頂点側のどちらにあるかを場合分けするより,符号付き距離 s で処理すると式が乱れない。距離等式 KA=KO を二乗して整理するのが最も安全。目安時間は18分から22分。 外接球の中心が四面体の内部にあるとは限らないため、軸上の位置は符号付き距離で置く。最後に a1 から OH>0 と分母の正値を確認する。

冊子PDFで見る北大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2006年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。