方針
(1) は と に分け,後者で方程式を に直して単調性で一意性を示す。(2)では を固定し, で四角形を折れ線の下の面積として表す。面積関数を微分し,(1)で得た を使って臨界点 を区間内に見つける。
解答
(1) とおく。
まず では ,, であるから である。したがってこの範囲には解はない。
次に を考える。この範囲では なので,方程式 は で割って と同値である。 とおくと であるから, は で単調に増加する。またである。したがって ,すなわち は でただ1つの解をもつ。
を固定し、 を曲線上で動かす。面積は折れ線下の3つの台形の和で表せる。
(2)
(1)の解を とする。上の議論より である。 , とする。 であり,四角形 は 軸上の を底とし,上側が折れ線 になっている。したがって面積は3つの台形または三角形に分けてである。整理すると となる。
これを で微分すると である。 は を満たすので である。また だから である。
よって となる点は を満たす。 で,しかも だから がただ1つの臨界点である。
さらに であるから,この点で は最大となる。最大値は である。 より である。
したがって である。
別解
解法2(接線の平行条件を使う方法)
方針
四角形を固定された三角形 と三角形 に分ける。前者の面積は一定なので、後者の面積を最大にすればよい。底辺 を固定した三角形の面積が最大となる点では、曲線の接線が と平行になる。
解答
(1) では、方程式はと同値である。左辺 は から0まで単調増加し、右辺 は単調減少するので、交点は高々1つである。まただから、中間値の定理により交点は実際に1つ存在する。 では なので、全体でも解はただ1つである。
(2)
と は固定されている。四角形 は、固定された三角形 と三角形 の和である。したがって、 を最大にするには、底辺 が固定された三角形 の面積を最大にすればよい。
点 が曲線 上を動くとき、直線 から までの距離が極大となる点では、 における接線が と平行になる。直線 の傾きはであり、 における接線の傾きは である。よって極大条件はである。
よりである。また なので であり、 における解はだけである。曲線 は で上に凸なので、この点で距離、したがって面積は最大になる。
面積はだから、 を代入してを得る。
総評
難度は10段階中7、計算量は10段階中6。試験場での目安は24分で、三角方程式の一意性と面積最大化をつなぐ良問である。採点点は、 の単調性で解の存在範囲を に確定すること、面積を と正しく表すことである。 を に直すと、臨界点 が自然に見える。点の順序 を答案中で確認しておくと、面積式と最大点の妥当性が明確になる。