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北海道大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

t>0 とし、直線 l1:x=t と放物線C: y=x24を考える。Cl1 の共有点 (t,t24) における C の接線を l2 とする。

(1) l1,l2 のなす角を θ とするとき、cosθ を求めよ。ただし 0θπ2 とする。

(2) l1l2 に関して対称移動した直線を l3 とするとき、l3 の方程式を求めよ。

(3) l3t によらない定点を通ることを示せ。

(4) l3C の2つの共有点を P,Q とする。線分 PQ の長さが最小になるような t の値を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安30

微分図形と方程式 接線・法線図形的解釈微分による最大最小

方針

接線l2の方向ベクトルを(2,t)とし,縦線l1の方向ベクトル(0,1)l2に関して反射する。(1)では縦線との角なので内積からcosθ=t/t2+4となる点に注意する。反射後の方向ベクトルからl3を求めると切片が常に1になり,定点が分かる。最後は放物線との交点のx座標差と直線の傾きを用いて弦長をtの式にし,t+4/tの最小化に帰着する。

解答

放物線C:y=x2/4の導関数は y=x2 である。したがって,x=tにおける接線l2yt24=t2(xt) すなわち l2:y=t2xt24 である。

(1)

どの l3(0,1) を通り、t=2 では弦が水平になる。

(1)

l2の方向ベクトルとして(2,t)をとることができる。また,l1は縦線なので方向ベクトルは(0,1)である。0θπ/2よりcosθ=(2,t)(0,1)22+t21=tt2+4である。

(2)

l2の方向ベクトルをu=(2,t)l1の方向ベクトルをv=(0,1)とする。vuの方向に関して対称移動したベクトルは2vuuuuvである。ここで vu=t,uu=t2+4 だから,反射後の方向ベクトルは2tt2+4(2,t)(0,1)=(4tt2+4,t24t2+4)である。したがってl3の傾きは (t24)/(t2+4)4t/(t2+4)=t244t である。

l1l2の交点 (t,t24) は,l2上の点なので対称移動しても動かない。よってl3はこの点を通り,yt24=t244t(xt) である。整理して l3:y=t244tx+1 を得る。

別解

解法2((2))

方針

接線 l2 の方向角を φ と置き、直線の鏡映で方向角が 2φπ/2 になることを使う。倍角公式から反射後の傾きを求め、鏡映で動かない接点を通す。成分による反射公式を使わずに l3 を得る方法である。

解答

(2) の別解

l2x軸の正の向きとなす角をφとすると,tanφ=t/2である。縦線の方向角π/2を直線l2に関して反射すると,反射後の方向角は2φπ/2である。したがってl3の傾きはtan(2φπ2)=1tan2φ=1(t/2)22(t/2)=t244tとなり,同じ方程式が得られる。

(3)

(2) で得た式 l3:y=t244tx+1x=0を代入すると,常にy=1である。したがってl3tによらず定点 (0,1) を通る。

(4)

l3Cの交点のx座標は x24=t244tx+1 を満たす。両辺を4倍して x2(t4t)x4=0 である。この2つの根をx1,x2とすると,根の差はx1x2=(t4t)2+16=(t+4t)2=t+4tである。

l3の傾きをmとすると,交点間の距離は PQ=x1x21+m2 である。ここで m=t244t だから 1+m2=1+(t24)216t2=t2+44t である。よってPQ=(t+4t)t2+44t=(t2+4)24t2=14(t+4t)2である。

t>0において t+4t2t4t=4 であり,等号はt=2のとき成り立つ。したがってPQが最小になるのは t=2 のときである。

総評

難度7、計算量6。縦線と接線の角度,直線の反射,放物線との弦長という三段階を取り違えず処理する必要がある。特に(1)は縦線とのなす角なので,cosθ2/t2+4ではなくt/t2+4である。(2)では反射後の方向ベクトルを成分で出すと,l3の切片が常に1になることが見えやすい。目安時間は25分から30分程度。

採点点が分散する長問なので、接線 l2、反射後の傾き、固定点、弦長の式、相加相乗平均の順に小問ごとの結論を明示する。

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出典: 北海道大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。