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北海道大学 2008年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第4問

袋の中に1から4までの数を1つずつ記した4つの玉が入っている.
それらをよく混ぜて袋の中から玉を1つ取り出す試行を3回行う.
ただし,1度取り出した玉はもとへ戻すものとする.
取り出した玉に書かれた数字を順にabcとする.
このときxy平面で3点A(a,0)B(b,1)C(0,c)を考え,
線分ABBCCAで囲まれた図形の面積をSとする.

(1) Sabcを使って表せ.

(2) S=0となる確率を求めよ.

(3) S5となる確率を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

確率図形と方程式 座標設定数え上げ、場合分け

方針

三角形の面積は ABAC の成分から 12a+c(ba) と出す。確率は (a,b,c) の順序つき 43=64 通りを等確率として数える。(2)は a+c(ba)=0c ごとに解き,(3)は a+c(ba)10 を満たす組を c=1,2,3,4 で表にして漏れなく数える。

解答

(1) A(a,0),B(b,1),C(0,c) であるから AB=(ba,1),AC=(a,c) である。2つのベクトル (p,q)(r,s) が作る三角形の面積は 12psqr であるから S=12(ba)c1(a) である。したがって S=12a+c(ba) である。

図は一例。面積は ABAC の行列式の絶対値で求める。

(2)
各試行では a,b,c がそれぞれ 1,2,3,4 のいずれかになり,全体は 43=64 通りである。 S=0 となる条件は a+c(ba)=0 である。これは cb=(c1)a と書ける。 c=1 のときは b=0 となり不適である。 c=2 のときは 2b=a なので (a,b,c)=(2,1,2),(4,2,2) の2通りである。 c=3 のときは 3b=2a なので (a,b,c)=(3,2,3) の1通りである。 c=4 のときは 4b=3a なので (a,b,c)=(4,3,4) の1通りである。

したがって条件を満たす組は4通りであり,求める確率は 464=116 である。

(3)
(1)より S5a+c(ba)10 と同値である。ここで N=a+c(ba)=cb(c1)a とおく。

まず N10 となる可能性を確認する。b1a4 より N=cb(c1)ac4(c1)=43c である。1c4 だから右辺の最小値は c=4 のときの 8 であり,N10 は起こらない。したがって N10 だけを数えればよい。 c=1 では N=b4 なので該当なし。 c=2 では N=2ba81=7 なので該当なし。 c=3 では N=3b2a である。N10 には b=4 が必要で,そのとき 122a10 より a=1 だけである。したがって (a,b,c)=(1,4,3) が1通りである。 c=4 では N=4b3a である。b=4 のとき 163a10 より a=1,2 が可能である。b3 では最大でも 123=9 なので不可能である。したがって (a,b,c)=(1,4,4),(2,4,4) の2通りである。

合計で3通りだから,求める確率は 364 である。

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総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。試験場での目安は18分で、面積公式を出した後の数え上げを丁寧にできるかが問われる。採点点は、面積に絶対値が必要であること、全体を順序つきの64通りとして数えること、(3)で負の大きな値が出ないことを確認してから N10 を数えることにある。条件を満たす組をただ列挙するだけだと漏れの確認が弱いので、c ごとの場合分けを答案に残すと安全である。

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出典: 北海道大学 2008年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。