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北海道大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

A,B がそれぞれさいころを1回ずつ投げる。

(i) 同じ目が出たときは A の勝ちとし、異なる目が出たときには大きい目を出した方の勝ちとする。

(ii) p,q を自然数とする。A が勝ったときは、A が出した目の数の p 倍を A の得点とする。B が勝ったときには、B が出した目の数に A が出した目の数の q 倍を加えた合計を B の得点とする。負けた者の得点は0とする。

A の得点の期待値を EAB の得点の期待値を EB とする。

(1) EA,EB をそれぞれ p,q で表せ。

(2) EA=EB となる最小の自然数 p と、そのときの EA の値を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

確率 期待値、数え上げ、合同式

方針

36通りの出目を等確率として,A が勝つ領域 ji と B が勝つ領域 i<j に分ける。期待値は二重和で表し,固定する変数を選んで個数を数える。最後は期待値が等しい条件を整数の一次不定方程式として扱う。

解答

(1)

A の出た目を i,B の出た目を j とする。36通りはいずれも同様に確からしい。

対角線上の同点は A の勝ちに含める。

A が勝つのは,同じ目の場合を含めて ji のときである。このとき A の得点は pi である。よって A の得点の期待値はEA=136i=16j=1ipiである。 固定した i に対して ji 通りあるから,EA=p36i=16i2=p36(12+22++62). したがって EA=91p36 である。

次に B の得点を考える。B が勝つのは i<j のときであり,このとき B の得点は j+qi である。したがってEB=1361i<j6(j+qi)=136(1i<j6j+q1i<j6i).第1項では j を固定すると i=1,2,,j1j1 通りがあるから1i<j6j=j=16j(j1)=(12++62)(1++6)=9121=70.第2項では i を固定すると j=i+1,,66i 通りがあるので1i<j6i=i=16i(6i)=6(1++6)(12++62)=12691=35.よって EA=91p36,EB=70+35q36 である。

(2)

A と B の期待値が等しくなる条件は 91p36=70+35q36 すなわち 91p=70+35q である。7で割ると 13p=10+5q であるから,右辺より 13p は5の倍数でなければならない。13 は5と互いに素なので,p は5の倍数である。

自然数 p のうち最小のものは p=5 であり,このとき 135=10+5q より q=11 である。したがって最小の pp=5 であり,そのときの期待値は EA=EB=91536=45536 である。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。試験場での目安は18分で、位置づけは標準的な完答対象である。主な採点点は、勝敗条件ごとに得点の総和を数え、自然数条件で最小の p を決めること。注意点は、同点はAの勝ちであることを期待値に反映すること。

補足。勝敗の分け方に同点を含める点が最初の注意点である。A の期待値では同じ ii 回現れるので平方和になり,B の期待値では勝つ側の目 j と負ける側の目 i を別々に集計する。期待値の等式は 13p=10+5q に落ちるため,最小の自然数 p は合同条件から素早く決まる。

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出典: 北海道大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。