方針
4回の記録はすべて同様に確からしく、全事象は 通りである。(1)の は4色が1回ずつ現れる並べ方、 は使う3色を選んだうえで、その3色がすべて少なくとも1回現れる列を包除原理で数える。(2)の期待値は、 を4色それぞれの出現有無の和と見れば一気に求まる。分布から直接確認する別解も可能で、 を補って同じ期待値を得る。
解答
(1)
1回ごとに4色のいずれかが記録されるので、4回の記録全体は 通りである。
まず 、すなわち4色すべてが現れる場合を数える。4回で4色すべてが現れるには、4色がそれぞれ1回ずつ現れればよい。その並べ方は 通りであるから である。
次に の場合を数える。現れる3色の選び方は 通りである。選んだ3色だけを使って4回記録し、しかも3色すべてが少なくとも1回現れる列の数は、包除原理により 通りである。したがって である。
(2)
4色をそれぞれ固定し、その色が4回のうち少なくとも1回記録されれば1、まったく記録されなければ0をとる量を考える。この4つの量の和が、相異なる色の数 である。
1つの色に注目すると、その色が1回も出ない確率は である。したがって、その色が少なくとも1回出る確率は である。期待値の和を用いると となる。よってである。
確率分布の検算であり、数え漏れがない。
別解
解法2(別観点)
方針
相異なる色数の分布 をすべて数える。各値に確率を掛けて足し、期待値を直接求める。
解答
(1)
全事象は 通りである。4色がすべて出る列は 通りだから3色だけが出る場合は、使う3色を選び、そのうち1色が2回、残り2色が1回ずつ出る。したがって(2)
同様にである。2色だけが出る列は、2色を選び、その両方を少なくとも1回使う列だからまたよって
総評
難度4、計算量4。重複を許す4回の記録を数える基本問題で、目安は12分程度である。 では「選んだ3色だけを使う」だけでは不十分で、3色すべてが出るように包除原理で数える必要がある。期待値は分布全体を出してもよいが、各色の出現有無に分けると短く、期待値の線形性を使う典型例として整理しておきたい。
問題・解答の積分・総和・極限は独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図である。