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北海道大学 2011年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

aを実数とする。
xyz空間内の4点をA(0,a,4)B(2,0,3)
C(1,0,2)D(0,2,3)とし,
P(1,0,6)に光源をおく。

(1) 光源がxy平面上につくる点Aの影の座標を求めよ。
また,aが実数全体にわたって変化するとき,その影がつくる直線の方程式を求めよ。

(2) 光源がxy平面上につくる三角形BCDの影は三角形となる。
この三角形の頂点の座標を求めよ。

(3) a<5とする。
光源がxy平面上につくる四面体ABCDの影を考える。
この影が三角形となるようなaの範囲を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル図形と方程式 座標設定図形的解釈、範囲評価

方針

光源Pと点Xを結ぶ直線を P+λ(XP) とおき、z=0 となる λ を求めて影を出す。(1)(2) は各点についてこの計算を行う。(3) は4点の影の凸包が三角形になる条件を平面上で判定する。固定された B,C,D の三角形に動点 A=(2,3a) が入る場合と、A が上に出た後に D が三角形 ABC の内部または辺上に入る場合を分ける。a<5 も最後に合わせる。

解答

空間内の点 X(x,y,z) の影は、光源 P(1,0,6) とXを結ぶ直線が xy 平面、すなわち z=0 と交わる点である。直線上の点を P+λ(XP) と表すと、z 座標は 6+λ(z6) である。これを0にして影を求める。

(1)
A(0,a,4) については 6+λ(46)=0 より λ=3 である。したがって影 A(1,0)+3{(0,a)(1,0)}=(2,3a) である。

a が実数全体を動くとき、Ax 座標は常に 2 で、y=3a はすべての実数を動く。よって影がつくる直線は x=2 である。

(2)
B(2,0,3) については 6+λ(36)=0 より λ=2 である。したがって B=(1,0)+2{(2,0)(1,0)}=(5,0) である。

C(1,0,2) については 6+λ(26)=0 より λ=3/2 である。したがって C=(1,0)+32{(1,0)(1,0)}=(1,0) である。

D(0,2,3) については λ=2 であり、D=(1,0)+2{(0,2)(1,0)}=(1,4) である。

よって三角形BCDの影の頂点は B(5,0),C(1,0),D(1,4) である。

(3)
(1)(2)より A=(2,3a),B=(5,0),C=(1,0),D=(1,4) である。四面体の影は、これら4点のつくる凸包である。これが三角形になるのは、4点のうち1点が他の3点でできる三角形の内部または辺上にあるときである。

まず、A が三角形 BCD の内部または辺上にある条件を求める。三角形 BCD の辺は BC:y=0,CD:y=2x+2,DB:y=x+5 である。A は直線 x=2 上にある。この直線上で、三角形 BCD の内部または辺上にある点の y 座標は 0y3 である。したがって 03a3 すなわち 0a1 のとき、影は三角形 BCD になる。

次に a>1 の場合を考える。このとき A は三角形 BCD の上側に出る。影が三角形になるには、固定点のうち D が三角形 ABC の内部または辺上に入ればよい。三角形 ABC で、x=1 における上側の境界は辺 AC である。A'とC'を結ぶ直線上で x=1 の点を求めると、その y 座標は 2a である。したがって D(1,4) が三角形 ABC の内部または辺上に入る条件は 42a すなわち a2 である。

一方、a<0 の場合は、A は底辺 BC の下側にあり、B は最も左、C は最も右、D は上側の点であるため、4点はいずれも他の3点の三角形に入らず、影は四角形になる。

問題の条件 a<5 と合わせると、求める範囲は 0a1,2a<5 である。

別解

解法2(射影公式と重心係数)

方針

光源 P と空間点 X の直線を一般式で処理し、影の座標を一括して求める。(3) は動点 A が固定三角形に入る範囲を切断線で求め、上側へ出た後は D を三角形 ABC の重心係数で表す。係数がすべて非負となる条件から、凸包が三角形になる第2の範囲を決める。

解答

(1)
X=(x,y,z) と光源 P=(1,0,6) を結ぶ直線はP+λ(XP)である。z6 のとき、その z 座標が0となる係数はλ=66zだから、影はX=(1,0)+66z((x,y)(1,0))で与えられる。これを A=(0,a,4) に適用するとA=(2,3a)となる。したがって a が実数全体を動くときの軌跡は直線
x=2 である。

(2)
同じ射影公式を B,C,D に適用すると、三角形 BCD の影の頂点はB=(5,0),C=(1,0),D=(1,4)である。

(3)
四面体の影は4点 A,B,C,D の凸包である。
固定三角形 BCD を直線 x=2 で切ると0y3である。よって A=(2,3a) がこの三角形の内部または辺上にある
条件は0a1である。

次に a>1 とする。DD=αA+βB+γC,α+β+γ=1と表す。y 座標と x 座標を比較するとα=43a,β=a23a,γ=2(a1)3a.a>1 では α,γ>0 であり、3係数がすべて非負となる
ための残りの条件は β0、すなわち a2 である。
このとき D は三角形 ABC の内部または辺上に入り、凸包は
三角形になる。

a<0 では A が底辺 BC の下側にあり、4点はいずれも
他の3点の凸包に入らないので影は四角形である。問題の条件 a<5
と合わせて0a1または2a<5を得る。

総評

空間図形を光源から平面へ射影し、その後は平面上の凸包を調べる問題である。目安時間は25分。(1)(2) は直線 P+λ(XP)z=0 の交点計算を機械的に行えばよい。(3) は、動点 A が固定三角形に入る場合だけでなく、A が外へ出た後に D が新しい三角形の内部へ入る場合もある。ここを見落とすと 2a<5 の範囲が抜ける。 固定三角形の切断と重心係数の双方で、 0a12a<5 を再現できる。

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出典: 北海道大学 2011年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。