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北海道大学 2011年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

kを実数とし,x0に対してf(x)=xexg(x)=kxと定める。
ただし,e=2.7182は自然対数の底である。

(1) 0<x2の範囲にf(x)=g(x)を満たすxがただ1つ存在するためのkの範囲を求めよ。

(2) kが(1)の範囲にあるとき,(1)で定まるxaとする。
積分0af(x)dxの値をkを用いて表せ。

(3) kが(1)の範囲にあるとき,
積分02f(x)g(x)dxの値が最小となるkを求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

微分積分指数・対数 微分による最大最小面積計算置換

方針

x>0 では f(x)=g(x)ex=k に同値なので、(1) は ex の値域で決まる。(2) は交点を a とおき、k=eaa=logk を使って部分積分する。(3) は 0xaax2 で絶対値を外し、面積を a の関数に変える。最小化は、一定項から引かれる ea(a2+2a) を最大化する問題になる。

解答

(1)
0<x2 では x>0 である。したがって f(x)=g(x)xex=kx であり、両辺を x で割って ex=k と同値である。

関数 ex0<x2 で単調に減少し、値は 1>exe2 の範囲を動く。したがって、解がただ1つ存在するための k の範囲は e2k<1 である。

(2)
(1)で定まる解を a とする。このとき ea=k,a=logk である。

部分積分によりxexdx=(x+1)exである。よって0af(x)dx=0axexdx=[(x+1)ex]0aであり、0af(x)dx=1(a+1)eaとなる。ea=ka=logk を代入すると 1(a+1)ea=1k(1logk)=1k+klogk である。

(3)
0xa では exea=k なので f(x)g(x) である。一方、ax2 では f(x)g(x) である。したがってI=02f(x)g(x)dxとおくとI=0ax(exk)dx+a2x(kex)dxである。

これはI=20ax(exk)dx02x(exk)dxと書ける。まず0axexdx=1(a+1)ea,0akxdx=12ka2である。k=ea より0ax(exk)dx=1ea(a+1+a22)である。

また02xexdx=13e2,02kxdx=2k=2eaだから02x(exk)dx=13e22eaである。

したがって I=1+3e2ea(a2+2a) である。ここで e2k<10<a2 に対応する。よって I を最小にするには H(a)=ea(a2+2a)(0<a2) を最大にすればよい。

微分すると H(a)=ea(2a+2)ea(a2+2a)=ea(2a2) である。したがって H(a)0<a<2 で増加し、2<a2 で減少する。最大は a=2 のときである。

よって求める kk=ea=e2 である。

総評

交点をパラメータにして絶対値付き面積を最小化する微積分問題である。目安時間は24分。x>0 で割って ex=k に直すと、(1) の範囲がすぐ決まる。(3) は k で直接微分するより、交点 a=logk を変数にすると絶対値の分割と計算が自然になる。最後は面積そのものを最小化するのではなく、引かれている ea(a2+2a) を最大化する点に注意したい。 最小点 a=2 における2曲線と交点を図示すると、絶対値を外す2区間が読み取りやすい。

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出典: 北海道大学 2011年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。