北海道大学 2016年度
理系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 複素数平面、関数
- 解法
- 実部虚部比較、範囲評価、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
複素数平面上の点0を中心とする半径2の円C上に点zがある。aを実数の定数とし,
w=z2−2az+1
とおく。
(1) ∣w∣2をzの実部xとaを用いて表せ。
(2) 点zがC上を一周するとき,∣w∣の最小値をaを用いて表せ。
出典:北海道大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
解法1
∣z∣=2なのでz=x+iy,x2+y2=4とおき,wの実部・虚部をx,y,aで表す。y2=4−x2を用いて∣w∣2をxだけの二次式に直す。(2)は−2≦x≦2上でその二次式の最小値を求め,頂点x=5a/2が区間内にあるかどうかで場合分けする。
解法2
∣z∣=2を利用してw/z=z+1/z−2aと変形し、実部・虚部を低次数で計算する。最小化では平方完成後の頂点を区間[−2,2]へ射影する。
解答
解法1
(1)
z=x+iy とおく。zは中心0,半径2の円上にあるので x2+y2=4 である。まず z2=(x2−y2)+2ixy=(2x2−4)+2ixy であるから w=z2−2az+1=(2x2−2ax−3)+2y(x−a)i である。したがって ∣w∣2=(2x2−2ax−3)2+4y2(x−a)2 である。ここでy2=4−x2を代入して整理すると ∣w∣2=4x2−20ax+16a2+9 である。
(2)
(1)より,∣w∣の最小値を求めるには F(x)=4x2−20ax+16a2+9 を−2≦x≦2で最小にすればよい。平方完成すると F(x)=4(x−25a)2+9(1−a2) である。
頂点x=25aが区間[−2,2]に入るのは −54≦a≦54 のときである。このとき min∣w∣2=9(1−a2) であり,最小値は 31−a2 である。 a>54のとき,頂点は区間の右側にあるので最小はx=2で生じる。このとき min∣w∣2=(4a−5)2 だから最小値は ∣4a−5∣ である。 a<−54のとき,頂点は区間の左側にあるので最小はx=−2で生じる。このとき min∣w∣2=(4a+5)2 だから最小値は ∣4a+5∣ である。以上をまとめると
⎩⎨⎧∣4a+5∣31−a2∣4a−5∣(a<−54),(−54≦a≦54),(a>54)
である。
解法2
(1)
z=0かつ∣z∣2=4なので
z1=4z.
したがって
zw=z+z1−2a=z+4z−2a.
z=x+iyとおくと
zw=(45x−2a)+43yi.
∣z∣=2, y2=4−x2より
∣w∣2=4{(45x−2a)2+169y2}=4x2−20ax+16a2+9.
(2)
∣w∣2=4(x−25a)2+9(1−a2),−2≦x≦2.
頂点が区間内にあるのは∣a∣≦4/5のときである。区間外では近い端点を選ぶので,最小値は
min∣w∣=⎩⎨⎧∣4a+5∣31−a2∣4a−5∣(a<−4/5),(−4/5≦a≦4/5),(a>4/5)
である。