方針
∣z∣=2なのでz=x+iy,x2+y2=4とおき,wの実部・虚部をx,y,aで表す。y2=4−x2を用いて∣w∣2をxだけの二次式に直す。(2)は−2≦x≦2上でその二次式の最小値を求め,頂点x=5a/2が区間内にあるかどうかで場合分けする。
解答
(1) z=x+iy とおく。zは中心0,半径2の円上にあるので x2+y2=4 である。まず z2=(x2−y2)+2ixy=(2x2−4)+2ixy であるから w=z2−2az+1=(2x2−2ax−3)+2y(x−a)i である。したがって ∣w∣2=(2x2−2ax−3)2+4y2(x−a)2 である。ここでy2=4−x2を代入して整理すると ∣w∣2=4x2−20ax+16a2+9 である。
(2)
(1)より,∣w∣の最小値を求めるには F(x)=4x2−20ax+16a2+9 を−2≦x≦2で最小にすればよい。平方完成すると F(x)=4(x−25a)2+9(1−a2) である。
頂点x=25aが区間[−2,2]に入るのは −54≦a≦54 のときである。このとき min∣w∣2=9(1−a2) であり,最小値は 31−a2 である。 a>54のとき,頂点は区間の右側にあるので最小はx=2で生じる。このとき min∣w∣2=(4a−5)2 だから最小値は ∣4a−5∣ である。 a<−54のとき,頂点は区間の左側にあるので最小はx=−2で生じる。このとき min∣w∣2=(4a+5)2 だから最小値は ∣4a+5∣ である。以上をまとめると⎩⎨⎧∣4a+5∣31−a2∣4a−5∣(a<−54),(−54≦a≦54),(a>54)である。
別解
解法2
方針
z=0,∣z∣2=4から1/z=z/4とし,w/z=z+1/z−2aの実部・虚部を低次数で求める。これに∣z∣=2を掛け戻して∣w∣2をx=ℜzだけの二次式にする。(2)は平方完成後,頂点x=5a/2を区間[−2,2]へ収められるかで場合分けし,端点の場合も含めて∣w∣の最小値と境界の一致を確認する。
解答
(1)
z=0かつ∣z∣2=4なのでz1=4z.したがってzw=z+z1−2a=z+4z−2a.z=x+iyとおくとzw=(45x−2a)+43yi.∣z∣=2, y2=4−x2より∣w∣2=4{(45x−2a)2+169y2}=4x2−20ax+16a2+9.(2)∣w∣2=4(x−25a)2+9(1−a2),−2≦x≦2.頂点が区間内にあるのは∣a∣≦4/5のときである。区間外では近い端点を選ぶので,最小値はmin∣w∣=⎩⎨⎧∣4a+5∣31−a2∣4a−5∣(a<−4/5),(−4/5≦a≦4/5),(a>4/5)である。
総評
難度6,計算量5。目安時間は20分で,(1)は確保し,(2)まで完答したい標準問題である。主な採点点は,∣z∣=2からx2+y2=4を使って∣w∣2をxだけの二次式にすること,−2≦x≦2を明記すること,頂点x=5a/2が区間内かどうかで3場合に分けることである。区間制約を無視して常に頂点を採用する誤りと,最後に∣w∣へ戻す際の平方根・絶対値の落としが頻出する。平方完成,頂点の位置,端点値,境界a=±4/5の一致の順に整理すると安全である。
冊子PDFで見る北大の複素数平面の問題で問題集を作る
出典: 北海道大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。