北海道大学 2018年度
理系数学 前期 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- ベクトル
- 解法
- ベクトル成分計算、内積の利用、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
座標空間の4点
A(−23,21,0),B(0,0,1),C(−21,−23,−1),D(21,23,−1)
に対し
p=(1−t)OA+tOB,q=(1−s)OC+sOD
とおく。ただし O は原点、s,t は実数とする。
(1) ∣p∣、∣q∣、p⋅q を s,t で表せ。
(2) t=1/2 のとき、p と q のなす角が 3π/4 となる s を求めよ。
(3) s,t が実数全体を動くとき、∣p−q∣ の最小値を求めよ。
出典:北海道大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第1問
方針
解法1
p は線分 AB を、q は線分 CD を実数パラメータで表したベクトルである。まず座標を明示してから長さと内積を計算する。xy 成分では、A の向きと CD の方向が直交しているため内積が大きく簡単になる。(2)は t=1/2 を代入し、なす角の余弦が −2/2 である条件から ∣q∣=1 を得る。(3)は ∣p−q∣2 を平方完成して、実数 s,t 全体での最小値を求める。
解法2(2直線間の距離)
設問(3)では p と q の終点が、それぞれ直線 AB、CD 上を動くと見る。2直線の方向ベクトルの外積を法線として用いれば、平方完成とは別に最短距離を一度に求められる。
解答
解法1
(1)
まず p を座標で表す。
p=(1−t)OA+tOB=(−23(1−t),21(1−t),t)
である。したがって
∣p∣2=43(1−t)2+41(1−t)2+t2=(1−t)2+t2=2t2−2t+1
であり、∣p∣=2t2−2t+1 である。
次に
q=(1−s)OC+sOD=(s−21,3(s−21),−1)
である。よって
∣q∣2=(s−21)2+3(s−21)2+1=4(s−21)2+1=4s2−4s+2
であるから ∣q∣=2(2s2−2s+1) である。
また内積は
p⋅q=(1−t)(−23,21,0)⋅(s−21,3(s−21),−1)+t(0,0,1)⋅(s−21,3(s−21),−1)
である。第1項の xy 成分の内積は
−23(s−21)+23(s−21)=0
なので p⋅q=−t である。
(2)
t=21 のとき、(1)より ∣p∣2=2⋅41−1+1=21 であり、p⋅q=−21 である。なす角が 43π である条件は
∣p∣∣q∣p⋅q=cos43π=−22
である。これに代入すると (1/2)∣q∣−1/2=−22 であり、∣q∣=1 を得る。よって 4s2−4s+2=1 すなわち (2s−1)2=0 である。したがって s=21 である。
(3)
(1)の結果を使うと
∣p−q∣2=∣p∣2+∣q∣2−2p⋅q=(2t2−2t+1)+(4s2−4s+2)+2t=4s2−4s+2t2+3=4(s−21)2+2t2+2
である。s,t は実数全体を動くので、右辺の最小値は s=21,t=0 のときの 2 である。したがって求める長さの最小値は 2 である。
解法2(2直線間の距離)
(1)
座標表示から直接計算すると
∣p∣2=2t2−2t+1,∣q∣2=4s2−4s+2,
また A の xy 成分と CD の方向が直交するため
である。
(2)
t=1/2 のとき、∣p∣=1/2、p⋅q=−1/2 である。余弦の式から ∣q∣=1 となり、
4s2−4s+2=1
より s=1/2 を得る。
(3)
p の終点は直線 AB、q の終点は直線 CD を動く。方向ベクトルを
u=B−A=(23,−21,1),v=D−C=(1,3,0)
とすると
したがって2直線間の距離は
∣u×v∣∣(C−A)⋅(u×v)∣=224=2.
実際、t=0,s=1/2 でこの距離を達成するので、求める最小値は 2 である。