方針
(1) は合同式 から、各桁の重みがすべて1と同じになることを示す。(2)(3)では同じ数字のカードが2枚ずつあるので、カードを物理的に区別して数える方針で統一する。9の倍数条件は4枚の数字の和が9または18になることに対応し、可能な数字の組を列挙する。(3)は条件付き確率なので、一の位が偶数である並べ方を分母にし、(2)で列挙した各組のうち一の位が偶数になるものを数え直す。
解答
(1) であるから である。したがって である。よって が9の倍数であることと、 が9の倍数であることは同値である。
(2)
8枚のカードを物理的に区別して考える。4枚を取り出して横一列に並べる方法は 通りである。
(1) より、 が9の倍数であるかどうかは、並んだ4枚の数字の和で判定できる。4枚の数字の和は最大でも なので、9の倍数になるには和が9または18であればよい。各数字は2枚までしか使えないから、該当する数字の組は または または である。
それぞれの並べ方を、カードを区別して数える。 では、1のカードの選び方が2通り、8のカードの選び方が2通り、並べ方が 通りなので 通りである。 も同様に、0の選び方2通り、2の選び方2通り、並べ方 通りで 通りである。 はカードの選び方が決まっており、並べ方が 通りである。
したがって、9の倍数となる並べ方は 通りである。求める確率は である。
(3) が偶数であることは、一の位のカードが0、2、8のいずれかであることと同値である。一の位に置ける偶数カードは6枚あり、残り3つの位置には残ったカードから順に選べばよい。したがって偶数となる並べ方は 通りである。
次に、(2)で数えた9の倍数の並べ方のうち偶数であるものを数える。 の場合、一の位が0または8ならよい。一の位が0の並べ方は 通り、一の位が8の並べ方は 通りで、合計72通りである。 の場合は4枚すべてが偶数なので、(2)で数えた 通りすべてが偶数である。 の場合は、一の位が8でなければならない。8のカードを一の位に置く選び方が2通りあり、残り3枚の並べ方が 通りなので 通りである。
よって、偶数かつ9の倍数である並べ方は 通りである。したがって条件付き確率は である。
別解
解法2(数字の多重集合ごとの表)
方針
4枚の物理カードを区別した 通りを分母にする。9の倍数となる数字の多重集合を先に列挙し、各集合について全配列数と偶数配列数を同じ表で数えることで、設問(2)(3)を一度に処理する。
解答
(1)
だからよって同値である。
(2) (3)
物理カードを区別すると全配列は 通りである。桁和は最大20なので、9の倍数となる多重集合はだけである。各場合を数えるととなる。したがって一方、一の位が偶数の物理カードは6枚なので、偶数となる配列は通りである。ゆえに表の の72通りは、末尾0の48通りと末尾8の24通りの和である。
総評
難度7、目安時間20分。9の倍数判定そのものは標準的だが、同じ数字のカードが2枚ずつあるため、数字列で数えるか物理カードで数えるかを途中で混ぜないことが重要である。この解答では全事象を物理カードの順列 として固定している。(3)では分母を「偶数となる全並べ方」に変える必要がある。9の倍数になる3種類の数字組について、一の位が偶数になる数を個別に数え直すのが安全である。