Evolton

北海道大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

座標平面上にO(0,0),A(152,0),B(11,11)がある。条件BQOQ2AQを満たす点 Q(x,y) の全体を D とする。

(1) D を図示し、BQ=OQ=2AQ となるすべての Q を求めよ。

(2) 0<p11P=(p,11) とする。OQPQ を満たす QD が存在するような p の範囲を求めよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安24

図形と方程式関数 軌跡円の性質、範囲評価

方針

距離不等式を2乗して整理し、D を半平面 x+y11 と円 (x10)2+y225 の共通部分として表す。等号点は直線と円の交点として求める。(2)の追加条件 OQPQ も2乗すると線形不等式 2px+22yp2+121 になる。したがって、D 上で一次式 2px+22y の最大値を調べればよい。0<p11 では最大は境界直線上の点 (7,4) で起こるので、そこを代入して p の範囲を出す。

解答

(1)
まず BQOQ を整理する。両辺は距離で非負なので、2乗してよい。 (x11)2+(y11)2x2+y2 である。展開すると 22x22y+2420 すなわち x+y11 である。

次に OQ2AQ を整理する。同様に2乗して x2+y24{(x152)2+y2} である。展開して整理すると 3x260x+3y2+2250 であり、3で割って平方完成すると (x10)2+y225 となる。

したがって D は、円 (x10)2+y225 の内部および周上で、さらに半平面 x+y11 に含まれる部分である。

次に BQ=OQ=2AQ となる点を求める。これは2つの境界 x+y=11,(x10)2+y2=25 の交点である。y=11x を円の方程式に代入すると (x10)2+(11x)2=25 である。整理して x221x+98=0 となり、(x14)(x7)=0 である。よって交点は (14,3),(7,4) である。

(2)
P(p,11) である。条件 OQPQ を2乗して整理すると x2+y2(xp)2+(y11)2 である。展開して 2px+22yp2+121 を得る。

したがって、D 上で一次式 F(x,y)=2px+22y がどこまで大きくなるかを調べればよい。 D は円板を直線 x+y=11 の下側で切った領域である。まず円板全体で F を最大にする点を考えると、中心 (10,0) から方向 (2p,22) へ半径5だけ進んだ点である。その点の x+y10+5(p+11)p2+121 であり、0<p11 ではこれは11より大きい。したがって円板全体での最大点は x+y>11 側にあり、D には含まれない。よって D での最大は切り口である線分 x+y=11 上で起こる。

この線分上では y=11x なので F(x,11x)=2px+22(11x)=2422(11p)x である。0<p<11 ではこれは x が小さいほど大きい。線分の端点は(1)より (7,4)(14,3) であるから、最大は (7,4) で起こる。p=11 のときはこの線分上で一定であり、やはり (7,4) を見れば十分である。

したがって、条件を満たす点 Q が存在するための必要十分条件は F(7,4)p2+121 である。すなわち 14p+88p2+121 である。整理すると p214p+330 であり、(p3)(p11)0 となる。もともと 0<p11 なので、求める範囲は 3p11 である。

別解

解法2(領域の支持直線)

方針

3つの距離条件を半平面と円板に変換する。設問(2)の存在条件は、一次式 px+11y の等高線を領域 D に当て、最大値が条件値に届くかという支持直線の問題として捉える。

解答

(1)
距離を二乗して整理するとBQOQ    x+y11,OQ2AQ    (x10)2+y225.したがって D はこの半平面と円板の共通部分である。両境界の交点はx+y=11,(x10)2+y2=25を解いて (7,4),(14,3) となる。

(2)
OQPQpx+11yp2+1212と同値である。よって D 上で px+11y の最大値を求めればよい。0<p<11 のとき等高線の傾きは p/11 で、領域を上方から支える点は円弧と直線境界の接続点 (7,4) である。p=11 では線分 x+y=11 上で一定なので、同じ点を用いてよい。

したがって存在条件は7p+44p2+1212.すなわち(p3)(p11)0.もとの範囲と合わせて 3p11 である。

総評

難度8、目安時間24分。距離条件を2乗して、円と半平面の共通部分に直すところまでは標準的である。(2)はさらに距離条件が一次不等式になるため、領域 D 上の一次式の最大化問題になる。最大点が円弧ではなく、切り口の線分上の端点 (7,4) で起こる理由を説明するのが答案上の核心である。(14,3) も等号点だが、0<p11 では目的関数の最大にはならない点に注意したい。

冊子PDFで見る北大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2018年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。