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北海道大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

z+4zが実数となる、0でない複素数 z の全体を D とする。

(1) D を複素平面上に図示せよ。

(2) k を実数とする。D に属する zk(z+4z+8)=i(z4z)を満たすものが存在するような k の範囲を求めよ。ただし i は虚数単位である。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安20

複素数平面図形と方程式 実部虚部比較、円の性質、範囲評価

方針

(1)z=x+yi とおいて、z+4/z の虚部が0になる条件を求める。すると y=0 または x2+y2=4 となり、D は実軸と半径2の円の和集合である。(2)では、実軸上の点は別に確認し、円 z=2 上では z=2(cosθ+isinθ) と置く。方程式から k=sinθ/(cosθ+2) が出るので、u=cosθ として k2 の最大値を調べる。

解答

(1) z=x+yi とおく。ただし (x,y)(0,0) である。このとき 4z=4(xyi)x2+y2 だから、z+4z=x+yi+4xx2+y24yix2+y2 である。虚部は y(14x2+y2) である。したがって z+4/z が実数である条件は y(14x2+y2)=0 である。よって y=0 または x2+y2=4 である。

したがって D は、原点を除いた実軸と、原点中心・半径2の円周の和集合である。円周上には z=0 は含まれないので、そのまま含めてよい。

(2)
まず z が実軸上にある場合を考える。このとき z+4/zz4/z はどちらも実数である。方程式 k(z+4z+8)=i(z4z) の左辺は実数、右辺は純虚数なので、両辺が等しいためには両辺が0でなければならない。したがって z4z=0 より z=±2 である。このとき左辺が0になるためには k=0 が必要であり、k=0 は後で得る範囲に含まれる。

次に円 z=2 上の点を考える。 z=2(cosθ+isinθ) とおくと 4z=2(cosθisinθ) である。したがって z+4z=4cosθ,z4z=4isinθ である。方程式は k(4cosθ+8)=4sinθ となる。cosθ+2>0 であるから k=sinθcosθ+2 である。 u=cosθ とおくと、1u1 であり、k2=1u2(u+2)2 である。これを ϕ(u)=1u2(u+2)2 とおく。分子を整理して微分すると ϕ(u)=2(u+2)(2u+1)(u+2)4 である。1u1 では u+2>0 なので、最大は u=12 で起こる。このときϕ(12)=114(32)2=13である。 sinθ の符号を変えれば k の符号も変わるので、k は正負対称にすべての値をとる。よって求める範囲は 13k13 である。

別解

解法2(直線と円の交点条件)

方針

円周 z=2 上では 4/z=z となる。z=x+yi と置けば方程式は直線 y=k(x+4) になり、原点からこの直線までの距離が円の半径2以下という条件だけで k の範囲が決まる。

解答

(1)
z=x+yi とおくとIm(z+4z)=y(14x2+y2).したがってD={y=0, z0}{x2+y2=4}.(2)
実軸上では両辺の実部・虚部を比較して k=0,z=±2 だけが候補となり、これは後の範囲に含まれる。円周上では 4/z=z だからz+4z=2x,z4z=2yi.よって与式はk(2x+8)=2y,y=k(x+4)となる。この直線と円 x2+y2=4 が交わるための必要十分条件は、原点から直線 kx+y+4k=0 までの距離が2以下であること、すなわち4kk2+12.これを平方して整理すると 3k21。したがって13k13.

総評

難度7、目安時間20分。D が実軸と円周の和集合になる点が第一の山である。条件式を処理するとき、実軸上の点では左辺が実数、右辺が純虚数になるため、例外として z=±2,k=0 を確認する必要がある。円周上では三角関数表示によって k が一変数関数になる。最大値は k ではなく k2 を調べると、符号をまとめて扱える。

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出典: 北海道大学 2018年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。