Evolton

北海道大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

座標平面上に2つの放物線C1:y=2x2
C2:y=x2+2x198がある。

(1) C1C2の両方に接する直線をすべて求めよ。

(2) (1)で求めた直線のうち傾きが負であるものをlとする。
C1x軸およびlが囲む部分の面積を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

微分積分図形と方程式 接線・法線面積計算定積分評価

方針

共通接線の接点をそれぞれの放物線上に置き、接線の傾きと切片が一致する条件を作る。C1x=aでの接線、C2x=bでの接線を並べ、傾きの一致からbをaで表して切片条件へ代入する。(2)では傾きが負の接線を選び、接点からx軸との交点までの区間と、x軸との交点から原点までの区間に分けて、上側の曲線を確認して積分する。

解答

(1) C1:y=2x2x=a における接線を求める。導関数は y=4x であるから、接線は y2a2=4a(xa) すなわち y=4ax2a2 である。

次に C2:y=x2+2x198x=b における接線を求める。導関数は y=2x+2 なので、接線は y(b2+2b198)=(2b+2)(xb) であり、整理して y=(2b+2)x+b2198 である。

これらが同じ直線になるためには、傾きと切片がそれぞれ一致すればよい。したがって 4a=2b+2,2a2=b2198 である。第1式から b=12a であり、これを第2式に代入すると 2a2=(12a)2198 である。両辺を整理して 48a232a11=0 となる。よって a=1112,a=14 である。

それぞれ接線 y=4ax2a2 に代入すると、共通接線は y=113x12172,y=x18 である。

(2)
傾きが負であるものは l:y=x18 である。この直線は C1x=14 で接し、x 軸とは x18=0 より x=18 で交わる。

求める図形は、14x18 では上側が C1:y=2x2、下側が l:y=x18 である。また 18x0 では上側が C1、下側が x 軸である。したがって面積は1418{2x2(x18)}dx+1802x2dxである。

第1の積分は1418(2x2+x+18)dx=[23x3+12x2+18x]1418=1768である。第2の積分は1802x2dx=[23x3]180=1768である。よって求める面積は 1768+1768=1384 である。

別解。(1)は共通接線を y=px+q とおいても求められる。C1 に接する条件は、方程式 2x2=px+q が重解をもつことなので p2+8q=0 である。C2 に接する条件は、x2+2x198=px+q が重解をもつことなので (2p)24(q+198)=0 である。この2式を連立しても、p=113,1 が得られ、同じ2本の共通接線に至る。

別解

解法2(傾きと切片の接線条件)

方針

共通接線を最初からy=px+qと置く。各放物線との交点方程式が重解をもつ条件を、平方完成によって傾きpと切片qの関係へ直す。(2)の面積は、放物線下の面積から接線とx軸が作る三角形を引くと一度の積分で求められる。

解答

(1)
共通接線を y=px+q とする。C1 との交点は2x2pxq=0を満たす。この左辺を平方完成すると2(xp4)2p28qとなるから、接する条件はq=p28である。

またC2:y=(x1)2118である。z=x1 と置いて直線と連立するとz2+pz+p+q+118=0となる。これが重解をもつ条件はp24(p+q+118)=0である。ここへ q=p2/8 を代入すると3p28p11=(3p11)(p+1)=0を得る。したがって(p,q)=(113,12172),(1,18)であり、共通接線はy=113x12172,y=x18である。

(2)
傾きが負の接線は l:y=x1/8 である。C1 との接点は x=1/4x 軸との交点は x=1/8 である。求める領域は、1/4x0 における放物線下の領域から、接線と x 軸が作る三角形を除いたものと見られる。よって面積は1/402x2dx121818=1961128=1384である。

総評

共通接線を接点パラメータで求め、面積を区間分割して積分する問題。目安時間は18分。接線の式では、C2の切片がb219/8になるところで符号ミスが起きやすい。(2)は図形の境界が接線、放物線、x軸の3つでできているため、x軸との交点x=1/8で積分範囲を分ける必要がある。上下関係を確認してから積分式を書くと、面積の符号を誤りにくい。

冊子PDFで見る北大の微分の問題で問題集を作る

出典: 北海道大学 2020年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。