北海道大学 2024年度
文系数学 数学α 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 数列
- 解法
- 漸化式の変形、部分分数分解、和の計算
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 —
問題
次の条件によって定められる数列{an}について考える。
a1=3,an+1=3an−n(n+1)3n+1(n=1,2,3,⋯⋯)
(1) bn=3nanとおくとき,bn+1をbnとnの式で表せ。
(2) 数列{an}の一般項を求めよ。
出典:北海道大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 文系 数学α 第2問
方針
標準解法(指数因子を除いて階差数列に帰着)
漸化式に現れる 3n を除くため,誘導どおり bn=an/3n とおく。すると bn+1−bn=−1/{n(n+1)} となる。部分分数 1/{k(k+1)}=1/k−1/(k+1) の消去和で bn を求め,最後に an=3nbn へ戻す。
別解(一般項を予想して数学的帰納法で証明)
小さい項または標準解法から an=3n/n を予想し,初項と漸化式を用いて帰納的に証明する。公式採点講評が注意する『予想だけで終えない』ことを明確にする。
解答
標準解法(指数因子を除いて階差数列に帰着)
(1)
定義より bn+1=3n+1an+1 である。漸化式 an+1=3an−n(n+1)3n+1 を両辺 3n+1 で割ると,
bn+1=3n+13an−n(n+1)1=3nan−n(n+1)1=bn−n(n+1)1.
したがって bn+1=bn−n(n+1)1 である。
(2)
まず b1=3a1=1 である。(1)より bk+1−bk=−k(k+1)1 だから,k=1,2,…,n−1 について足し合わせると bn−b1=−∑k=1n−1k(k+1)1 である。よって bn=1−∑k=1n−1k(k+1)1 となる。
ここで k(k+1)1=k1−k+11 であるから,
k=1∑n−1k(k+1)1=(1−21)+(21−31)+⋯+(n−11−n1)=1−n1
である。したがって bn=1−(1−n1)=n1 である。
an=3nbn だから,求める一般項は an=n3n である。
別解(一般項を予想して数学的帰納法で証明)
(1)
定義式を 3n+1 で割れば
bn+1=bn−n(n+1)1
である。
(2)
an=3n/n と予想する。n=1 では a1=3=31/1 で成り立つ。ある正整数 n で an=3n/n と仮定すると
an+1=3n3n−n(n+1)3n+1=n3n+1(1−n+11)=n+13n+1.
よって n+1 でも成り立つ。数学的帰納法により
an=n3n
である。