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熊本大学 2019年度 前期文系数学 第4問

座標平面上の2直線をl:y=axa2,m:y=bx+3bとおく.直線lと直線mは,互いに直交するという条件を保ちながら動くものとする.ただし,a,bは実数値をとる.以下の問いに答えよ.

(問1) 直線lと直線mの交点Pの軌跡を求めよ.
(問2) 2点A=(1,2),B=(3,0)に対して,線分APおよび線分BPの長さをaを用いて表せ.
(問3) 三角形APBの面積が最大となるときのaの値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式関数 軌跡座標設定微分による最大最小

方針

直線 l は点 A(1,2),直線 m は点 B(3,0) を通る。直交条件から ab=1 として交点を a で表す。軌跡は APB=90 から直径 AB の円であり,有限の傾きをもつ直線で表せない2点を除く。面積は APBP/2 を最大化する。

解答

(問1)
直線 l は点 A(1,2) を通り,直線 m は点 B(3,0) を通る。また直交条件よりab=1である。したがって P では APBP であるから,P は線分 AB を直径とする円上にある。AB の中点は (1,1),半径は 5 であるから(x+1)2+(y+1)2=5である。ただし,l,m はいずれも有限の傾きをもつ直線であるため,(1,0)(3,2) は除かれる。
(問2)
b=1a である。交点 P=(x,y)a(x1)2=1a(x+3)を満たすのでx=a2+2a3a2+1,y=2(2a+1)a2+1である。よってx1=2(a2)a2+1,x+3=2a(2a+1)a2+1であるからAP=2a2a2+1,BP=22a+1a2+1である。
(問3)
APBP より[APB]=12APBP=2(a2)(2a+1)a2+1である。一方,(問1)の円の中心は線分 AB 上にあり,半径は 5 である。したがって面積は,P から直線 AB への距離が半径 5 となるとき最大になる。

直線 AB の傾きは 12 であるから,中心 (1,1) を通り AB に垂直な直線は傾き 2 である。この直線と円の交点は(0,1),(2,3)である。これらを点 A(1,2) と結んだ直線の傾きがそれぞれ3,13であるから,求める aa=3, 13である。

別解

解法2

方針

交点 P=(x,y)APBP=0 として軌跡を求める。面積は AP2+BP2=AB2 から最大化する。

解答

(問1)
P=(x,y) とする。lA=(1,2)mB=(3,0) を通り、両直線は直交するからAPBP=0.すなわち(x1)(x+3)+(y+2)y=0,したがって(x+1)2+(y+1)2=5.(1)これは線分 AB を直径とする円である。ただし P=(1,0) では l が、P=(3,2) では m が鉛直線となり、問題の式では表せないので除く。

(問2)
直交条件から ab=1、特に a0 である。b=1/a として2直線を連立するとP=(a2+2a3a2+1,2(2a+1)a2+1).したがってAP=2(a2)a2+1(1,a),BP=2(2a+1)a2+1(a,1).よってAP=2a2a2+1,BP=22a+1a2+1.(問3)
三角形 APBP を直角とし、AP2+BP2=AB2=20.また(APBP)20より 2APBP20 である。したがって[APB]=12APBP5,等号は AP=BP のときに成り立つ。(問2)の式から(a2)2=(2a+1)2を解くとa=3,a=13.この2値はいずれも許されるので、求める値はこの二つである。

総評

難度5,計算量5。想定15分。固定点 A,B に気づけば軌跡は直径 AB の円になる。白丸は有限の傾きで表せない除外点である。面積は中心からの距離、または AP2+BP2=20 で最大化する。絶対値と除外点が要点である。

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出典: 熊本大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。