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熊本大学 2023年度 前期数学③ 第3問

xy平面上に点P(cosθ,sinθ)をとり,θπ2θπ2の範囲を動くとする.点Ay軸上の点で,y座標が負であり,AP=2を満たす.点QAQ=4APを満たす点とする.以下の問いに答えよ.
(問1) 点Qの座標をθを用いて表せ.
(問2) 点Qx座標の最大値と最小値およびy座標の最大値と最小値をそれぞれ求めよ.
(問3) 点Qの軌跡とy軸で囲まれた図形の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安18

図形と方程式三角関数積分 座標設定軌跡三角比の利用面積計算

方針

A=(0,a) とおき,距離条件から負の解 a を選ぶ。Q=A+4(PA) で座標を得た後,x 座標と y 座標をそれぞれ一変数で調べる。面積は媒介変数表示された曲線と y 軸で囲まれる領域として,xdy を計算する。

解答

(問1)
A=(0,a) とおく。a<0 であり,AP=2 よりcos2θ+(sinθa)2=4である。したがってa22asinθ3=0となる。a<0 であるからa=sinθsin2θ+3である。AQ=4AP より Q=4P3A であるから,点 Q の座標は(4cosθ, sinθ+3sin2θ+3)である。

(問2)π2θπ2 では 0cosθ1 であるから,x 座標の最小値は 0,最大値は 4 である。

s=sinθ とおくと 1s1 であり,y 座標はY=s+3s2+3である。微分するとY=1+3ss2+3である。Y=0 となるのは s=64 のときであり,このときY=26である。また Y(1)=5, Y(1)=7 であるから,y 座標の最小値は 26,最大値は 7 である。

(問3)
Q=(x(θ),y(θ)) とおくとx(θ)=4cosθ,dydθ=cosθ(1+3sinθsin2θ+3)である。曲線は (0,5) から (0,7) までを右側にふくらんで結ぶので,y 軸で囲まれる面積 SS=π2π2x(θ)dydθdθ=π2π24cos2θ(1+3sinθsin2θ+3)dθ.第2項の被積分関数は奇関数であるから積分は 0 である。よってS=4π2π2cos2θdθ=2πである。

別解

解法2(代数的不等式と線積分)

方針

s=sinθ として座標を整理する。y 座標の上下限は平方して完全平方へ直すことで微分を使わず証明し、面積は標準解法と相補的な線積分 ydx で計算する。

解答

(問1)
A=(0,a)a<0 とおくと AP=2 よりa=sinθsin2θ+3.Q=4P3A だからQ=(4cosθ, sinθ+3sin2θ+3).(問2)
0cosθ1 より、x 座標の最小値は 0、最大値は 4 である。
s=sinθ[1,1] としY=s+3s2+3とおく。26s>0 であり9(s2+3)(26s)2=8(s+64)20だから Y26、等号は s=6/4 で成立する。また 7s>0(7s)29(s2+3)=2(4s+11)(s1)0だから Y7、等号は s=1 で成立する。よって y 座標の最小値は 26、最大値は 7 である。

(問3)
曲線を θ=π/2 から π/2 までたどると (0,5) から (0,7) へ進む。y 軸上では dx=0 だから、面積はS=π/2π/2y(θ)x(θ)dθ.x=4sinθ を代入するとS=4π/2π/2(sin2θ+3sinθsin2θ+3)dθ.第2項は奇関数なので消え、S=4π/2π/2sin2θdθ=2πである。

総評

難度6,計算量6。想定時間は18分程度。点 A の負の座標を正しく選べるか,y 座標の最小値で一変数微分を丁寧に行えるかが差になる。面積は媒介変数表示の向きと奇関数部分の消去を明記すると減点されにくい。位置づけは差がつく標準問題であり,方針を早く固めて計算ミスなく完答したい。

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出典: 熊本大学 2023年度 前期 数学③(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。