方針
共有点の方程式は前問型と同じく (x−1)(x2−2a)=0 になる。a=0 の条件の下で共有点が2個となる値を決める。体積では [−1,0] で下側の曲線が x 軸の下にあるため,回転断面が穴のない円板になる点を区間分けして積分する。
解答
(問1)
共有点の x 座標はx2+2ax−2a+1=x3+1を満たす。整理するとx3−x2−2ax+2a=0すなわち(x−1)(x2−2a)=0である。a<0 のときは x2=2a が実数解をもたず,共有点は1個である。a>0 のときは x=1,±2a が得られる。共有点がちょうど2個になるには 1 と 2a が一致すればよいのでa=21である。これは a=0 を満たす。
(問2)
(問1)より a=21 であるからC1:y=x2+x,C2:y=x3+1である。交点の x 座標は −1,1 であり,(x3+1)−(x2+x)=(x−1)2(x+1)≧0(−1≦x≦1)である。
−1≦x≦0 では x2+x≦0≦x3+1 であり,さらにx3+1−{−(x2+x)}=x3+x2+x+1=(x+1)(x2+1)≧0であるから,回転断面は半径 x3+1 の円である。0≦x≦1 では両曲線は x 軸の上側にあるので,回転断面は外半径 x3+1,内半径 x2+x の輪である。よって体積 V はV=π∫−10(x3+1)2dx+π∫01{(x3+1)2−(x2+x)2}dxである。ここで∫−10(x3+1)2dx=149,∫01{(x3+1)2−(x2+x)2}dx=10564であるからV=π(149+10564)=210263πである。
別解
解法2
方針
交点条件を重解の観点から処理した後、回転体を『外側の曲線が作る全円板』から『内側の曲線が正になる区間の穴』だけを引く立体として捉える。図で [−1,0] に穴が生じないことを確認する。
解答
(問1)
共有点方程式は(x−1)(x2−2a)=0.a=0 のもとで異なる実数解が2個になるには、x=1 が x2−2a=0 の解と重なればよい。したがってa=21.(問2)
このときC1:y=x2+x,C2:y=x3+1,交点は x=−1,1 である。
[−1,0] では C1 は x 軸以下にある。しかも(x3+1)−∣x2+x∣=(x+1)(x2+1)≧0,だから回転断面は C2 を半径とする円板で、C1 による穴は生じない。[0,1] だけで C1 が内側の穴を作る。
したがって、外側の円板を [−1,1] 全体で積分し、穴を [0,1] で引けばV=π∫−11(x3+1)2dx−π∫01(x2+x)2dx=π(716−3031)=210263π.
総評
難度6,計算量6。想定時間は18分程度。問1の因数分解は短いが、問2では領域が x 軸をまたぐため、二曲線の二乗差を全区間で積分すると誤る。図で [−1,0] は穴のない円板、[0,1] は輪になることを確認した。区間別に積み上げる解法と、外側の全円板から正の部分の穴だけを引く解法を使い分けられるようにしたい。
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出典: 熊本大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。