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京都大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

すべては0でないn個の実数a1,a2,,anがあり,
a1a2anかつa1+a2++an=0を満たすとき,
a1+2a2++nan>0が成り立つことを証明せよ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安14

方程式・不等式数列 不等式評価和の計算、計算整理

方針

前からの部分和がすべて負であることを単調性と総和0から示す。重み付き和を正の尾部和の和に変形して結論する。

解答

Ak=a1++ak (1k<n) とおく。もし Ak0 なら、ak0 のときは全ての a1,,ak が負で矛盾し、ak>0 のときはak+1++an>0となって総和0に矛盾する。よって Ak<0 である。

したがって全ての尾部和はak+1++an=Ak>0.一方、i=1niai=i=1nai+k=1n1(ak+1++an)=k=1n1(Ak)>0.これで示された。

別解

解法2(すべての差の和にする)

方針

総和0を用いて、重み付き和を (ji)(ajai) の全組合せの和に直す。各項が非負で、少なくとも一つが正であることを確認する。

解答

恒等式ni=1niai(i=1ni)(i=1nai)=1i<jn(ji)(ajai)が成り立つ。実際、右辺で ak の係数を集めると nkn(n+1)/2 となり、左辺と一致する。

いま ai=0 だからni=1niai=i<j(ji)(ajai).i<j なら ji>0、また単調性より ajai0 である。全ての差が0なら全ての ai が等しく、総和0から全て0となって仮定に反する。よって少なくとも一項は正であり、右辺は正である。したがって iai>0 である。

総評

難易度5、計算量3。目安時間は14分である。部分和解法では Ak<0 の厳密性、差の和の解法では少なくとも一つの差が正である理由が採点点になる。「並びが同順だから正」とだけ書かず、正の項への分解を示す。

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出典: 京都大学 1986年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。