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京都大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

aは実数とする.

(1) 方程式x4+2ax2a+2が実数解をもたないようなaの範囲を求めよ.

(2) x4+2ax2a+2の最小値をm(a)とする.
aが(1)の範囲内にあるとき,m(a)の最大値を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安20

方程式・不等式関数 置換、場合分け、微分による最大最小

方針

t=x20 とおき、4次式を t の2次関数として扱う。頂点 t=a が許された半直線上にあるかにより a<0a0 に分ける。実数解をもたない条件は半直線上の最小値が正であること。(2)では同じ最小値を m(a) として書き、2区間で最大値を比較する。

解答

(1)

t=x2 とおくと t0 であり、x4+2ax2a+2=t2+2ata+2=:Fa(t)である。方程式が実数解をもたないための必要十分条件は、t0Fa(t)>0 となることである。

a0 のとき、頂点 t=at0 にあるので、t0 での最小値はFa(0)=2aである。これが正である条件は 0a<2 である。

a<0 のとき、頂点 t=a は許された範囲にあり、最小値はFa(a)=a2a+2である。これが正である条件はa2+a2<0すなわち 2<a<1 であり、a<0 と合わせて 2<a<0 となる。以上より2<a<2である。

(2)

(1) の範囲でm(a)={a2a+2(2<a<0),2a(0a<2)である。前者はa2a+2=(a+12)2+94だから、a=1/2 のとき最大値 9/4 をとる。後者の最大値は a=0 のときの2である。したがってmaxm(a)=94である。

別解

解法2:解をもつaの範囲

方針

(1) t=x20 とした後、方程式を a について解き、a=(t2+2)/(12t) の値域を調べる。実数解をもつ a の範囲の補集合が答えになる。(2) 任意の a に対して t=1/2 を代入すれば最小値は 9/4 以下になる。a=1/2 で式全体が平方完成され、この上界が実現することを示す。

解答

(1)

t=x20 とおく。方程式はt2+2ata+2=0である。t=1/2 では左辺が 9/4 となって0ではない。したがって実数解をもつ場合はa=t2+212tと表される。

0t<1/2 では分母は正である。この関数の導関数の分子は2t2+2t+4=2(t2)(t+1)>0だから単調に増加し、値域は [2,) である。

t>1/2 では、t=1/2 の右で負の無限大へ下がり、t=2 まで増加して22+2122=2をとり、その後は減少する。よってこの側の値域は (,2] である。

したがって方程式が実数解をもつのはa2またはa2である。その補集合を取って、実数解をもたない範囲は2<a<2となる。

(2)

Fa(t)=t2+2ata+2 とする。どの a に対しても、最小値は特定の値 t=1/2 における値以下なのでm(a)Fa(12)=94である。

一方 a=1/2 は (1) の範囲内にあり、F1/2(t)=t2t+52=(t12)2+94となる。t=1/20 で等号が実現するから m(1/2)=9/4 である。したがって m(a) の最大値は94である。

総評

難度5、計算量4で、目安は20分。(1)では t=x2 と置いた後も t0 が残ることが最重要で、通常の2次方程式の判別式だけでは不十分である。解法1は頂点が半直線内かを場合分けする標準手順。解法2では「実数解をもつ a の値域」の補集合を取る。(2)は t=1/2 を代入すると全 a に共通する上界 9/4 が出るのが核心で、a=1/2 による等号達成まで書く。

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出典: 京都大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。